「フリースタイルダンジョンの記事REC1の1!!始めるぞーー!! 」
どーも最近ラップのことばかり記事を書いてしまい恐縮です、ことJ太郎です。
みなさんは「フリースタイルダンジョン」という番組をご存じだろうか?
というかそもそも「MCバトル」自体をご存じだろうか?
MCバトルについて色々と説明
Wikiから引用すると
MC(エムシー)は、ヒップホップ・ミュージックなどのポピュラー音楽において 、ラップをする人のことである。
MC同士がフリースタイルで相手をディスし合い、お互いのスキルを競う事をMCバトルと言う。
Wikipedia よりMC(エムシー)について
で、フリースタイルダンジョンはラッパーのZEEBRAがオーガナイズしているMCバトルのTV番組のこと。MCバトルが地上波の番組で人気出るなんて…きっとアングラカルチャーだったMCバトルが少しずつ一般に浸透している証明だよね。
さて、今日は初めて「MCバトル」という言葉を聞いた人にもわかるように、そして見てもらいたくなるよう紹介してみたい。
例えば
一般認知度も高いラッパーのKREVAも古くはB-BOY PARKというMCバトルイベントに参加し、3年連続で優勝の快挙を成し遂げている。
彼はMCバトルイベントが近づくと街に出て道行く人々についてひたすらラップしていたそうな…俺もクレさんにディスられてみたいぜ!!笑
ラップスキルが滅茶苦茶高いKREVAすらそれくらい脊髄反射できるほどの練習しないとなかなか言葉が出てこないとのこと。
MCバトルのルール
基本的には一人vs一人でお互いについてRAPしながらディス(ディスリスペクト・罵る)しあう。
まず、DJがヒップホップのビート(ボーカルが抜かれたヒップホップの曲)をかけて、それに合わせて二人がラップする。
それで、どっちのラップがかっこいいか、内容のあるラップができたかを競いあう。
超ざっくり言ってそんな感じだ。(評価ポイントは後述する)
で、これをフリースタイルダンジョンにあてはめると、基本的にはダンジョンに迷い込んだチャレンジャーが超強いモンスター5人にMCバトルを挑み、お宝(賞金)をゲットするっていう感じ。
なんかドラクエとかポケモンでありそうね。ドラクエの闘技場とかポケモンの四天王に挑むようなイメージ。
モンスター紹介
1.T-PABLOW
高校生RAP選手権で二度の優勝を誇り、同選手権第5回大会の優勝者で双子の兄のYZERRと「2WIN」を結成中。
ラップもカッコイイし何より、カリスマ性があって20歳とは思えん。
2.サイプレス上野
"サイプレス上野とロベルト吉野"のマイクロフォン担当。
派手で華があるラッパーでよく「サ上」と略される。ラップにはユーモアがあり、見ていてすごく楽しい!
3.漢 a.k.a. GAMI
「9SARI GROUP」代表。B-BOY PARK
B BOY PARK 2002 で優勝した時は衝撃を受けたなぁ、何度も動画を見返してた。
4.R-指定
名実共に日本最強のフリースタイルラッパー。
彼がいるから番組スタッフも賞金50万円から100万円に上げれたんだと思います。
5.般若
元妄想族で日本MC界の極右こと般若!
番組ではネタ担当までこなす、マッスルMC。まさか般若のフリスタを地上波で拝める日が来るとは…
6.ACE(隠れモンスター)
ネタ担当の山下さん…ではなく、隠れモンスターとして召喚された、
日本語ラップ界最強のブラジリアン!後述するライミングスキルが桁違いにすごい!
※隠れモンスターは上の5人の代わりに召喚される6人目のモンスターのこと!
審査方法と勝つために必要なスキル
バトル後、5人のジャッジがどっちのMCが勝ったかを判定する札を上げ、ラウンド勝者が決まる。
先に2ラウンド先取した方の勝ちだが、5人のMCが満場一致で札を上げると「クリティカルヒット」となり、その時点で勝利確定。
(このクリティカルがあるからこそ、フリースタイルダンジョンは面白くなっていると思う。)
そしてその判定の評価基準というのが大体以下の5つ
はい!!ここテストに出すぞーー!笑
・ライミング(押韻)
・フロー(ラップの歌唱法)
・ビートアプローチ(ラップがリズムに乗れているか)
・ラップの内容(話の筋道・パンチラインの有無)
・バイブス(気迫・勢い)
僕がつらつら文字で書くより実際見てもらった方が万倍わかりやすいので3つ動画を貼り付ける。なんとフリースタイルダンジョンは公式でCM無しの動画が見れちゃうのだ。最高過ぎるよ。
ライミングが凄いバトル(9:09〜)
掌幻vsT-Pabllow ラウンド3
T-Pabllowのラインで「俺なら東京なら打つジャイアンツ みたく 俺が沸かすこの場大観衆」がある。
ジャイアンツと大観衆をローマ字にすると"Jaiantsu" "Daikansyu" でどっちも母音aiauの順に韻を踏んでいる。
この韻に対して「踏み返し」という相手の韻で相手の押韻を返すように韻を踏んでいくテクニックがあり、
掌幻「お前がジャイアンツ 中身無い奴 俺が新たな時代を開発
ヤバイはず ここで爆発 しっかりチェックさす 俺のアルバム」
ジャイアンツと無い奴と開発とヤバイはずで"Jaiantsu" "Naiyatsu""Kaihatsu"(Ya)baihazu"ですべてaiauで踏み返す。
相手が気持ち良く踏んだ韻から僅か数秒の間により多く韻を踏んで返す。このテクニックが素晴らしい。しかも爆発とアルバムでauauと若干変えて微妙に変えて落とすおまけつき。
これで勝負有り。
フロー、ビート、ラップの内容全て秀逸なバトル(16:59〜)
CHICO CARLITO vs R指定 ラウンド1
この動画について語りだすと長くなるからできるだけに簡潔に。
まず、チャレンジャーCHICO CARITOの歌い方(フロー)がかっこいい、声質・沖縄訛り等が相まって即興とは思えない、曲のような仕上がりになっている。
加えて、ビートも"Ante Up"というクラシック(名曲)のビートにしっかりノッてるからすごい首が振れる。もうね、ラップなんて首振らせれるかどうかですよ。
しかもこのバース(自分のターンのこと)、審査員の晋平太の曲から歌詞を引用してよりドラマチックに仕上げている。正に神がかり的1バース目。
しかしこれに対して日本最強のR指定、も全くひけをとらない返しを見せる。(うー詳しく書きたい)
決まり手はR指定の2バース目、チコカリの「チャンピオンロード」に対し、「立ち往生」、「末期症状」、「チャンピオンロード」と合わせてからの、
まるでロード トラブル(虎舞流)起こすか 高橋三船のような関係
ヒビが入るより日々ライムするぜ今見せるぜこのkick it
まるでお前俺が出て来た事が危機、check it
ラップの内容も「ロード」からの連想で時事ネタを取り込み即興とは思えないラップをかましてKO!!
バイブスが凄いバトル(7:45~)
焚巻vs般若(ラウンド1)
俺が日本のヒップホップシーン背負ってラップしてんだよ!!っていう気迫が伝わる般若が最高だし、それに負けじと高まっていく焚巻のラップも◎!!
気合と気合のぶつかり合いみたいな勝負は名勝負になることが多い。
この試合の場合は4人のモンスターが撃破されて、さらに般若自体久しぶりのバトルでこれ勝負になんの!?どーなの!?っていう期待と不安すべて背負ってのバトルっていう文脈もあってより感動が増した。
MCバトルのおもしろさ
以上でMCバトルについての説明を終わる。
MCバトルの何が一番面白いかって、「何が起こるかわからない」ってとこで、「あー、こう来て、ここがああなって、最後はこう帰着するのね」ってのがわかってるとエンタメとしてまったく面白くない。
ヒップホップに限らずライブに行った時に一番面白いのが、「うおーー!こんなアレンジで攻めるか!?」とか「うお、トラブル発生笑」とかそこでしか見れないものを見た時だ。
そういう予定調和の外側にある楽しみこそがエンターテイメントだと思う。
フリースタイルが流行っている理由はまさにここで、やらせではできない自己表現のぶつかりあいが格闘技に勝るとも劣らない「不測の面白さ」を生んでいるんだと思う。
そして上で説明したような名バトルが「無料」で「毎週」見ることができるのがフリースタイルダンジョンの素晴らしいとこ。
本当はUMBもアドレナリンも戦極MCバトルも高校生RAP選手権も全部面白いのでいつか紹介したいな…
あと、少しでも記事に反響があれば、フリースタイルダンジョン名バトルランキングを書いてみたいと思う。
ま、何が一番言いたいかって今一番面白いエンターテイメントを見逃す手は無いよって話!長い記事を読んでいただきありがとうございました^o^