僕はレベル40

心が動いたことをかいていく

【2022年版】藤井風のオススメ8曲を本気で紹介する

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藤井風オフィシャルHPより

ようこそ風沼へ。

 

今日じっくり書いていくのは藤井風。

彼は昨今豊作なシンガーソングライターの中にあって、令和に吹いた一番の大風だ。

何しろその人気は凄いの一言。持ち前の歌声、ピアノ、そして色気にやられて悶え死ぬ女子が後を絶たないという。アカン、このままじゃこの国の存亡に関わる。

そんな亡国の王子様、まだオリジナルアルバム1枚しかリリースしていないんだけど、あまりに好きになりすぎて、オススメ記事書いていく。初めて聴く人はぜひ。

 

前置きはいいよ!早く曲くれよ!という人は目次から飛んでどうぞ。

Who is Kaze Fujii?

Youtuber?

岡山生まれ、Youtube育ち。10代前半からYoutubeで弾き語り動画をアップし、スティーヴィーワンダーから西野カナまで洋邦問わず多彩にカバーしている。その甲斐もあってか、Youtubeの“Artist On The Rise” に日本人アーティストに選出されるという快挙を成し遂げている。
“Artist On The Rise” は、グローバル規模で実施するYouTube をきっかけに活躍する話題のアーティストを紹介するキャンペーンで、過去にはメルボルン出身のシンガーソングライター Tones and I 、ニューヨークのシンガーソングライター Maggie Rogersやアメリカ・ノースカロライナ出身のラッバー DaBabyらが参加引用:https://fujiikaze.com/news/1205/
※追記、 動画が公開された。メディアに露出しない彼の貴重な声が聞ける、ぜひ!

www.youtube.com

なんか定期的に古い動画も見ちゃうんだけど、こちらの動画なんかは風少年と呼ぶにふさわしい初期の動画。最初のチラ見の表情とか面影残りまくりでかわええ。

Pianoman? 

あえて言いたい。「ピアニスト」ではなく「ピアノマン」 であると。
本人曰く、「わしは、ピアノ、(弾けない)オトンに教えてもらうと同時に、3歳から中2まで週一でレッスンにも通って習っていましたm(_ _)m」とのことで、小さい頃からピアノに親しんでいたとのこと。この幼少時からのピアノとの触れ合いが、「遊んでる」と表現しても良いくらい楽しそうに、耳で聴いた曲を全て弾きこなしてしまう理由なのは間違いない。
弾き語りライブでも長調と短調を入れ替えて遊んだり、曲と曲をめっちゃめちゃ自然に繋いで長尺メドレーにしたり(しかも歌いながら!)ともはや音感を使った名人芸の域に達している。気になる人はぜひ下のライブストリームを。良い表情で弾くんだこれがぁ。
 

Reputation?

やはり新星というのは同業者からも注目される訳で、他アーティストに「絶望」を与えるほど評価されている。まずはaikoはリクエストするするくらいのファン。

 

俺が改まって説明するのがちょっと恥ずかしいぐらい、今めちゃくちゃ人気なんですよ。毎日そればっかり聴いていて。(中略)

もう全方位的にあらゆる意味で、神からのギフトが与えられまくっていて、俺すごく絶望するんですよ(笑)

By DJ松永 from Creepy Nuts

「世界一のDJ」、DJ松永も嫉妬するギフテッドという訳だ。そういえばMステ内でLiSAや加藤ミリヤも優しさが好きな事を公言してたな。業界内でも注目度高し!!
 

それではオススメしていく

まだまだ5千字くらい書きたいとこだが、前置きは以上。 こんな記事読んでる暇があったら曲聴いた方が良いよ 
きらり

 聴き所&見所

①多彩なYaffleプロデュース。音数や使う楽器、構成もセンス有りすぎ

②CG、バイク、ダンスと新しい事に挑戦したMV

 

③韻の気持ちよさと核心をつく歌詞を両立


ちょっぴり解説
  
ストリーミングでもロングヒットを記録している『きらり』。そのダンサブルで気持ちの良い楽曲に耳が行きがちだが、実は風史上「初めて能動的な愛について言及した」歌詞で、今後の作風の分岐点に成り得ると思ってる。

 

imlv40.hatenablog.com

 Pick Upフレーズ

どれほど朽ち果てようと最後にゃ笑いたい

何のために戦おうとも動機は愛がいい

旅路

 

 聴き所&見所

イントロのスモーキーなドラムビート

②レトロでノスタルジックなMV

③ 聴き手に寄り添う懐の広い歌詞


ちょっぴり解説
  
藤井風史上、ドラマどころかタイアップ自体が初めてという記念すべき一曲。ドラマ「にじいろカルテ」の主題歌であり、非常に大切なパートで曲がかかる。歌詞は当然ドラマに連動しつつ、通常の学校生活を送れなかった学生達へのエールも込められていて、深いのにスッと入ってくる不思議な感覚を味わえる。


 

 Pick Upフレーズ
この宇宙が教室なら隣同士学びは続く
 
優しさ

 

聴き所&見所

2:53〜のシャウト

ピアノに対して食い気味の歌のリズム

イントロの和音感


ちょっぴり解説
  
日本人はやっぱりバラードが好き!!ってことで最も入りやすい一曲。ベルベットにくるまれちゃうような肌触りの良いメロディと歌声が特徴的。そして拍の少し前に乗せた歌が独特のリズムを作っている所もしっかり聴くべし。間違いなく意図的。
そのタイトル通り「優しさ」がテーマになってる訳だけど、人から受けた優しさに「殺られて」、自分の小ささを知り、人への優しさに目覚める。で、人に優しくする正のスパイラルが産まれる。そんな優しさの覚醒と伝播について歌っていると解釈してる。素敵。
そしてMVの色気と笑顔にヤられる人多数。藤井風で日本がヤバイ。
 
 Pick Upフレーズ
温もりに 触れたとき わたしは冷たくて
優しさに 触れたとき わたしは小さくて
ちっぽけで からっぽで 何にも持ってない
優しさに 触れるたび わたしは恥ずかしい 
何なんw

www.youtube.com


聴き所&見所

4:15〜のスキャット

深い低音、ファルセット、ウィスパー、フェイク等のスキルフルな歌唱法

MV・曲の躍動感、リズム

 
ちょっぴり解説

間違いなくライブで一番盛り上がる曲。岡山弁丸出しでいくスタイルに衝撃を受けた人も少なくないと思う。方言を使った歌詞って癖が強かったり、ローカル色が強過ぎて、イロモノっぽくなったりするんだけど、この王道感は何なんでしょうね、ホント。この曲はリズムと音程が命。何しろ譜割が難しい。ここに低音からファルセットからフェイクからこれでもかと言うほどにスキルを駆使して表現してる。何なん言いたいのはこっちや!!

あと、少し聴いただけでは何の事を言ってるのかようわからん歌詞。本人の解説によると「誰しもの中に存在する"Higher Self≒God"を探す」という壮大なテーマがあるとのこと。目に見えない大きな「何か」との対話する。その事で内なる自分の願いとか声に気づく、っていう事と解釈してる。明るい曲調と裏腹に聴き込みが必要な楽曲な事は間違いない。 

ちなみに何なんwのスキャットを文字起こしすると、

うーるぁぎりのブルースゥ バラベレン ベベ レべレン べベレン ババランバ」だ!

カラオケでは思いっきり巻き舌で歌え。そして絶望せよ。僕です

 

 Pick Upフレーズ
あれほど刻んだ後悔も くり返す毎日の中で かき消されていくのね
真っさらになった決意を胸に あんたは堂々と また肥溜めへとダイブ

目を閉じてみて 心の耳すまして 優しい気持ちで

答えを聴いて もう歌わせないで 裏切りのブルース

  

さよならべイベ

www.youtube.com

聴き所&見所

3:39〜のタメからのシャウト

普遍性を持った「別れ」をテーマにした歌詞

その割に明るい曲調とのギャップ

 
ちょっぴり解説
既存曲で一番ジャカジャカしてる。前も書いたが、上京する時の心境を歌にしたとのことだけど、男女の歌にも取れるし、何か執着するもの・生活に別れを告げる心境にもマッチする普遍性を持った歌詞。対照的に、わざと前向きに振舞って、思いを振り切ろうとする心情が曲調とマッチしているのがまた深い所。ライブで大合唱したい。そしてしがらみとか悩みとかからさよならべいべしたい。
あと、「時間てこんな冷たかったかな」はアルバムでも屈指のキラーフレーズ。
 
 Pick Upフレーズ

さよならがあんたに捧ぐ愛の言葉 わしかてずっと一緒におりたかったわ

別れはみんないつか通る道じゃんか だから涙は見せずに さよならべいべ

時間てこんな 冷たかったかな 
もうええわ

聴き所&見所

①ドープなビートによる中・毒・性

②「解放・放棄」をテーマにした歌詞

③ Bボーイでホームレスな風さん

 
ちょっぴり解説
 
ドープなビートとヒップホップのフローっぽい歌唱がクセになる、おそらく一番中毒性の高い曲。
この曲に関しては絶対に本人の解説を見るべき。曰く「人は身体への執着を手放した時に初めて生死のサイクルから解放される」という隠されたメッセージがあるそうな。
分かりにくければもっと身近で僕らが直面している状況に置き換えちゃっても良い。コロナ禍における負の感情の連鎖も「もうええわ、泣くぐらいじゃったら笑ったるわ」ぐらいの精神で開き直っちゃえよって思えば前を向く勇気になる。刺さる。
 
 Pick Upフレーズ
さぁ羽のばして ここから 捉われてばっか だったから
行き詰った悦び手放す時は今 心軽くして これから
自由に歩いて みたいなら すれ違った人だって過去だって怖くない

 

聴き所&見所

ピアノとストリングスの極上のハーモニー

歌詞(一言一句全て)

③ 「帰ろう」の歌い方のバリエーション

 
ちょっぴり解説

一番好き。人生でも3本の指に入る程大きな存在になってしまった曲。歌詞を目で追うだけで涙が出そうになるくらい重症患者ですよ、マジで。

あらゆる物事への執着からの解放」、とりわけ「」、言い換えれば「生命への執着からの脱却」をテーマにしてるのかなっていうのが、今のところの解釈。

最期の時、一つ一つ手放した荷物を手放していったら「裸の自分」と「」だけが残るのかなと。

そしてその歌を彩るピアノとストリングス。もうね、僕を昇天させる気ですかと?

それにしても「風」という単語を使って説得力が出るアーティストは絶対にいない。本人のキャラクターとの親和性を考えてもこれは絶対に意識して使っていそう。

こういう歌を聴くために新しい音楽を聴き続けていると言っても過言ではない、そんな歌。

Pick Upフレーズ 
ああ 全て与えて帰ろう ああ 何も持たずに帰ろう
与えられるものこそ 与えられたもの ありがとう、って胸をはろう
待ってるからさ、もう帰ろう 幸せ絶えぬ場所、帰ろう
去り際の時に 何が持っていけるの 一つ一つ 荷物 手放そう
憎み合いの果てに何が生まれるの わたし、わたしが先に 忘れよう
青春病

 

聴き所&見所

①90's前半味溢れるR&B/CityPopサウンドとしたMV

②「人生の無常」を「青春の病」から洞察した儚く普遍的な歌詞

③ Fメロまであるという多彩な編曲

 
ちょっぴり解説

 

とっつき易いポップな聴き心地とクルクル変わる多彩なメロディーが両立するというなぜ成立しているか言語化できない奇跡のバランス。藤井風と最強の相性を誇るプロデューサーYaffleの超すごい仕事のなせる業って印象。ボーカルワークも絶妙な軽さと重厚さを持ち合わせてる。例えば「止まることなく走り続けてきた」の青字部分はスタッカートに歌ってて軽快な印象にしてし、「切れど切れど纏わりつく」はすっげー粘っこいし、この歌詞と歌い方の合わせってのは中々できるようでできない。

 

そして歌詞な。「青春最高!!イチドしかない今を楽しくぅ!」みたいな青春ソングありがちな箇所が微塵もない。「人生の無常」を「青春の病」という呪いから洞察している。

こんなままじゃ こんなままじゃ 僕はここで息絶える

とか言ってるしな。太宰かよ。単純な青春礼賛に終わらず、その呪いと儚さを歌う事で逆説的に「青春の煌めき」が際立つという素晴らしい構成。楽しい事、辛い事。様々な喜怒哀楽の絵の具を混ぜ合わせた「青春はどどめ色」なのだと強く再認識できる。

Pick Upフレーズ 

切れど切れど纏わりつく泥の渦に生きてる

この体は先も見えぬ熱を持て余してる

 

 

いかがだったろうか

おそらくだけど、数年以内に「世界」でブレイクすると予言しておく。

少なくともリアルタイムで聴いていた事が自慢になるアーティストなのは間違いない。

世界にその存在がバレた時、胸を張って堂々と「え?もうとっくにファンですけど?」って言ってやりましょう。

それではこの辺でアディオス。

 

HELP EVER HURT NEVER(初回盤)(2CD)

HELP EVER HURT NEVER(初回盤)(2CD)

  • アーティスト:藤井 風
  • 発売日: 2020/05/20
  • メディア: CD
 

 

 
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