みなさん最近音楽でアガル体験してますか?
あんまり女性ボーカル曲を聴かない僕ですが、ここ半年ほど「中村佳穂」というアーティストにガチでやられてるっす。ブチ上げられたっす。
今更感ちょっとあるが、詳しく触れられてなかったので気合い入れて書いていく。
プロフィール
数々のイベント、フェスの出演を経て、その歌声、音楽そのものの様な彼女の存在がウワサを呼ぶ京都出身のミュージシャン、中村佳穂。ソロ、デュオ、バンド、様々な形態で、その音楽性を拡張させ続けている。ひとつとして同じ演奏はない、見るたびに新しい発見がある。今後も国内外問わず、共鳴の輪を広げ活動していく。
オフィシャルサイトの紹介は彼女の本質をよく表してる。
ソロ、客演、バンドと様々な活動を行う彼女について色々と書いていくので、ぜひご覧あれ。いや、ご一聴くださいませ。
サウンド
突然ですがみなさん、令和時代のサウンド作りはどんなトレンドになると思いますか?
電子音バキバキ?トラップビートが覇権とる?それとも80sや90sリバイバル?
僕はブラックミュージック的ビートと歌謡曲的メロディ・ポップネスを兼ね備えたわさった、頭は振れるのに日本人の琴線に触れるような歌モノが天下をとると思います。そう、King Gnuや中村佳穂が奏でる楽曲のような。
彼女の音楽にはパッと聴いた感じおしゃれで女子ウケしそうなものもあるんだが、実はヒップホップ的な、「キメ」を重視している。それは特にライブにおけるプレイングで顕著なんだけど、絶妙な空白感といいブレイク後に楽器隊とともにバチッとインしてくるプレイングといい、本当に好み。
このリズム感・ビート感の良さが彼女の即興性と自由度の高いプレイングが、音楽性を損なわず、楽曲として成立してるどころかくっっっそカッコイイ唯一無二性を獲得してる土台になってるのは間違いない。んで、これでピッチも良いってだからやってらんねー!!!ハイトーンもファルセット・地声と自由自在で、息をたっぷりと混ぜて歌ったり、ラップしたり、スキャットしたり。あと、多用する高速ビブラートも個性的で好き。エフェクター使ってんじゃね?って思うほど速く震わせてるけど、これが癖になる。色々言ったが、まぁ単純に歌がめちゃくちゃうまいし、表現の仕方が多様で飽きない。
これで歌い始めたのは大学入学後ってんだからもうね・・・天才って言葉は使いたかないけど、ガチの天才ですよね。これでストイックな姿勢で努力もするってオイオイオイ、音楽界の孫悟空かよ。惑星ベジータ出身なわけ?
ここに、こだわりのバンドサウンドでの音作りが加わる。傑作AINOUをともに作り上げたアーティスト達の苦労話をこちらで解説してくれてるので、興味ある方はぜひ。
きっとね!!
誰しもこの曲を聴いてグッと来て好きになる曲a.k.aキラーチューンってあると思うんだけど、この曲がまさにそれ!メロディ、リズム、声、ピアノ、歌詞、展開、MVと全て好き。
まずもってそのポップさ。インタビューなんかを読んでると「ディープ禁止」って張り紙を出して曲作りしてたみたい。彼らはきっと小難しくしようと思えばいくらでもできるんだろうけど、大衆受けとアーティスティックの絶妙な塩梅というかバランス感覚がこの曲の良さになってる。すっげー聴いてて気持ちがいいのは演奏のレベルの高さに加えて、調整に調整を重ねた細かい積み立ての結果だと思うとちょっと震える。
きっとね!秘密は多い方が どうだろう!優しくなれるかも いつかね!思い出した時に苦しいくらいが丁度いいの
ここは歌のメロディ含めてパンチラインだと思うんだけど、歌詞が後半になるにつれて可能性から確信に変わっていくとことか面白い、曲もドライブしていくしな!このmayとmustを行ったり来たりする感じが気持ちのいいリズムと歌にのって奇妙な浮遊感を感じさせてくれる。好き!
特に聴いて欲しいとこは2つ。
途中のスキャットとか「アハッ」っという声にならない彼女の口から出る「音」がどれだけこの曲を彩ってるかじっくり聴いてみてほしい・・・まさに楽器である。故マイケルジャクソンが「ポウッ!」とよく発声するのはそれ自体が曲のビートになってる訳だが、それと原理は全く一緒だと思う。僕はここで一番首が振れる。ついつい体が動く。
もう一つは間奏後の展開ね。1番や2番のサビではファルセットで歌う部分を地声で強めに出すことで、雰囲気をガラっと変えてるし、ホーンセクションも入ってきて、曲が最も盛り上がり、豊かになる瞬間を作ってる。これが嫌いならもう僕たちはわかりあえないね、うん。テンポが速くなくてもこんなにもアゲれるんやってお手本みたいな曲だと思います。
ライブアクト
まだ、見てない人は圧倒されるから必ず見たほうが良い。音源だけ聴くでも良い。冒頭で紹介した彼女の紹介文よろしく、「ひとつとして同じ演奏はない、見るたびに新しい発見がある。」というのは言い得て妙。
自分はアトロクから入った口で、こちらのライブでもうとにかくやられてしまった。誰かがアップしてる音源なのでその内消されるかもしれないけど、これは公式が残しておくべき音だと思うわ、強く。(TBSさん、どーすかね!?)この番組では日替わりで月から金までスタジオライブを行うという狂気の企画をやってるけど、未だに彼女らを超えるアクトはない。自己紹介フリースタイルから急に曲が始まり、最後のきっとね!まで途切れることのない至福の20分。もうね初聴時、俺はお前を待ってた!!って感じでしたよ、ええ。彼女の高速ビブラートも度々拝める。ありがてえありがてえ。
んで、この前人間交差点で初めて彼女のライブを生で見たけどもう出だしのフリースタイルからやられたよね。自由とか奔放とはよく言われる彼女のアクトだが、言ってる意味がよーくわかった。でも、不思議というか確信的に彼女が楽しいと感じる方向に振り切れていくのに「音楽」として成立する。表現があれかもしれないけど、音楽として成立する境界線ギリギリまでジェット機で飛んでいってそっからギュイーンと折り返して縦横無尽に飛んでいく。そんなライブだった。
【人間交差点 2019】RHYMESTERのOPENING MCからBLUE STAGEに登場したのは #中村佳穂 さん✨‼️
— RHYMESTER OFFICIAL (@_RHYMESTER_) 2019年5月12日
目の前で言葉と音がみるみると編み込まれていく様に、思わずカメラの手が止まってしまう程の圧巻のステージ。音楽は素晴らしい😭#nkfes👍 pic.twitter.com/qkvNSigvFs
こちらは人間交差点のアクトではないけど公式がアップしてるライブ映像。そのいのちのゴスペル調な感じがドラマティック。「いけいけいきとしGO GO」なんてキラーフレーズはワタクシみたいな堅い頭を逆立ちさせたって一生出てこねえ。すげえ!
いかがだったろうか
ちょっとは魅力を伝えられただろうか。これから間違いなく邦楽界の台風の目になりうるアーティスト。彼女も生で追っかけた事が自慢になるタイプのアーティストだと思うのでぜひ時代の目撃者のなっちゃおうYO。
最後に彼女の音源やらライブ映像やらかたっぱしから貼っていくので、時間がある人は全部どうぞ。
ライブ映像色々
中村佳穂BAND@FUJI ROCK2016
お客さんがイイ顔してるんだこれが。俺たち今スゲーもん見てる・・・って感じの。
中村佳穂『get back』 - Sakura Music Night
多分最新のライブ映像。コーラス隊も含めて、美しくてソウルフルで泣ける。
『サヨナラCOLOR』中村佳穂&藤田悠治@SecondRooms
バタードッグのこれまた好きな曲を歌ってる。一番好きなライブ映像。
は?3万再生?3億行くべき映像。
中村佳穂×スティーヴ 2014 8 25 at カレー屋マナビアン
こじんまりとカレー屋にて。途中からデスノートのLみたいな座り方になっててウケる。「一般的な座り方をすると演奏力は40%減です」
SAKURA MUSIC NIGHT 蓮沼執太×中村佳穂 @ 東京 日本橋今回初披露されたらしい『CHANCE』の音源。ドラムどうなっとんじゃこれ。
客演色々
中村佳穂 × Kan Sano - eye to eye
エレピがまろやかで気持ちいい。
imai / Fly feat.79,中村佳穂
MVが最高なので絶対見てほしい。餅可愛いよ餅。
Lainy J Groove × 中村佳穂【MV】I LIKE IT
たぶん佳穂氏が一番活きるグルーヴ。一生聴いてたい、横に揺れてたい。
音源色々
久方振りにSOUNDCLOUDなんて開いたわ、なっつー。この中だとダントツでtofubeatsカバーのNMDが好き。
それでは今日はこのへんで。アディオース。