もしあなたの行った仕事や勉強の結果・実力や数値がネット上に全て可視化され、誰でも閲覧可能な上、並べられ比較され序列が決まってしまう世界だったらどうです?住みたいですか?生きていきたいですか?
うん、中々のディストピア。メンタル雑魚の僕は3日で病んで家に引きこもってしまう自信がある。
そんな世界が、こと音楽業界ではほぼ実現してしまっている。
そしてTHE FIRST TAKE(以下TFT)こそが、真に人気と実力が測られてしまう世界をわかりやすく実現化してしまっている。そんな話を今日はしていきたい。
TFTが何かは一つ前に書いたコチラをどうぞ。
同条件・同フォーマット
アーティストは「人気商売」。その活動がファンによって支えられている、という事に異存がある人は少ないだろう。しかし、その人気の尺度について考えた事があるだろうか?
CDの売上枚数が多ければ人気があるのか?はたまたライブ動員数が重要なのか?グッズ売上によって活動費が潤う事が嬉しいというのもよく聞く。
では同じ条件、同じフォーマットで並べるとどうだろう?
これなら比較が可能と言えるんじゃないかな。具体的には以下の3つが比較できる。
1.再生回数
1番わかりやすいのは数字。そう「再生回数」だ。
上の画像は再生回数順に並べた結果だ。上位陣は文字通り桁が違う。
ダントツ1位のLiSAは世界中のアニメファンから多数コメントがある一方で3位のDISH北村君には日本国内のファン中心に再生されている。まぁ再生回数だけが正義と言うつもりもないが、それでも素晴らしいパフォーマンスは繰り返し見たくなるし、拡散もしたくなる。アーティストが当然気にするだろうしね。とまぁ現在の人気、そして勢いが再生回数にこれ以上なく明確に反映される。
残酷な真実①:再生数で明確にアーティストの人気と勢いが測られる。
2.パフォーマンスの実力
2つ目はパフォーマンスとしての歌・演奏のすごさ。
実際、数字には表れない凄みというのは確実に存在する。それが一番現れた動画がこちら。
再生数だけだと他の動画より確かに低い。しかし、ここまで「耳が幸せ」な動画もないように思う。
若き才能、崎山 蒼志に押尾コータローとDEPAPEPEという考えた奴天才だろと思う組み合わせ。特に最後の五月雨はソロでも鬼気迫るパフォーマンスをみせた崎山君の音にギタリストの神達が音を入れることで、ここまで立体的に、重層的に彩られるのはもう凄みとしか言えないっす。
そして凄みと鬼気迫る繋がりで言えば、女王蜂のパフォーマンスに触れない訳にはいかないだろう。
何しろYoutubeの動画見ながら泣いたのは初めてだった。
アヴちゃんの立ち姿の美しいのなんのって。低音と超高音を使い分けたエモーショナルな歌声にそれまでの生き様が見えてくるようで、泣けて泣けてしょうがなかった。
火遊びはしないぬるいまね出来ない
しけたカルマトラウマ
燃やし尽くすマグマドラマ
この飽くなき渇き青い炎みたい
情熱の火炎で焼き尽くされるようなパフォーマンスは、なんちゃってアーティストには出せない。積み重ねてきた努力と持って生まれた才能の2つが如実に出る。
残酷な真実② :同条件でパフォーマンスが比較され、明確に実力がわかってしまう。
創造性
再三書いてるんだが、白い部屋にマイク+一発撮り。これがTFT運営から提示された条件。
ここにアーティストの創意工夫が加わる。
どう位置どるのか、MCは挟むのか否か、話す内容は、道具を持ち込むのか・・・この条件の「余白部分」に、アーティストのセンスと魅せ方が見えてくる。
具体例を見て行こう。
トウモロコシ・・・だと・・・?
いや、違いますね。白い部屋に謎の観葉植物持ち込んで洒落たラグまで置いてやがる。自分の個性を出し、且つベストパフォーマンスを出そうとする平井大の人間性に惚れる。素晴らしい歌声は言うまでもないが。
こちら、Creepy Nutsの2本目。通称かつ天。既に知れ渡ったラジオパーソナリティとしての一面を冒頭のトークでちょい出しして自分たちの雰囲気を作ってからのパフォーマンス。ここも個性出てる。
3分ほとんど声すら出さない体育君のパフォーマンスもおもろい。
こっち見んなし!
とまぁこんな風にアーティストが自身をどう魅せたいのか、どう楽しませたいのかという美学が垣間見えるし、その部分が他との差別化できるのがTFTだと言える。
残酷な真実③ :オーディエンスを楽しませる創意工夫に差が出る。
以上述べてきた再生回数、歌、そしてどう魅せるかという総合的なパフォーマンスが、アーティストとしての実力と人気を如実に映し出してしまう、というところがTFTの画期的な部分であり、ある意味超残酷ともいえる。
いかがだったろうか
こんな事を書こうと思ったのも、鼻歌を歌いながらYoutubeのサムネを眺めてたら、「ん?ちょっと待てよ・・・これってリアルすぎてかなり残酷では?」って少し寒気したのが発端だった。まぁリスナーにはなんの関係も無いし、アーティストのマジもんのパフォーマンスが見れて嬉しいんだけど、これアーティスト側からしたら間違いなくプレッシャーなんじゃないだろか。
TFTに出る事、それは起爆剤にもなりうるが、自分がそのまま爆死してしまう危険性も孕んだ恐ろしい爆弾なんじゃないか・・・そんな事を思った次第。
そんなプレッシャーをはねのけて最高のパフォーマンスを見せてくれる出演アーティストに最大級のリスペクト。
TFTに出てほしいアーティストとして、ソニーミュージック関係だけでも米津玄師とKing Gnuという最強の弾丸が控えている。そういえば久保田利伸御大もソニー所属・・・見たすぎる!
出演の裏側で、彼らの語らない重圧もちょっとだけ想像しつつ楽しみに次のアーティスト達の出演を待ちたい。
それではアディオス。
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