※ネタバレ全開で行くので未視聴の方はまた来てね♡このドラマを見ずして2020年は語れない!!
いや、最終2話の展開すんごかった・・・ザ・ボーイズの製作チームはほんと次のシーズンへの繋ぎうまいね。めっちゃめちゃ面白かったんだけど、色々不満点もあるので書いていく。
1.話の作り方問題
そもそものザ・ボーイズのテーマってのは現代アメリカ、例えばトランプ大統領の愛国主義、LGBT、#MeToo, BLM、SNSでのプロパガンダ、レイシズム、MCU最盛期におけるヒーロー至上主義・・・そういった世相をどうエンターテイメントに昇華させるか、そしてそれをリアルタイムで表現するかって事。
例えばディープとスターライトのセクハラ問題は間違いなく#MeTooを取り上げた事案だし、そもそもホームランダーはトランプの姿がどうやっても透けて見える。
ここがこのドラマの面白いところで、シーズン1はドラマとしての脚本バランス取れてたんだけど、シーズン2は物語に組み込みたい世相があって、そこから話を作っていってるような印象を受けた。その結果話のロジックがお粗末な点が多々あった。「なんやかんやあって逃れましたぁ!」とか「よーわからんけど和解しましたぁ!」みたいにちょっと無理矢理感が強いシーン多めな印象。
アメリカ人的には超タイムリーで面白いんだろうし、僕らも勉強になるんだけどちょっと製作陣が取り上げたい話題ありきになっちゃってるのがシーズン2で、本当に見たかったのはシーズン1路線なんだよなー。
2.ザ・ボーイズがヒーローを倒すシーンが無かった問題
これは本当に残念。一番見たかったのに。
シーズン1ではトランスルーセントをヒューイが爆殺するシーンこそが最熱ポイントだった。超能力を持たない彼らが知恵と工夫でスーパーヒーローをぶっ潰すのがこのドラマの最大の魅せポイントなのに、スターライトとメイブ姐さんを味方にしたせいで、結局はヒーロー同士の戦いで決着が着くとなるとMCUとの差別化ができなくなってしまう。結局コンパウンドV最強ってなったら物語のテーマとずれてくるのでは?
あと、ブラックノワールもナッツアレルギーってなんやねん、しょーもな!!
3.ヒューイの活躍ほぼ0問題
上とも重なってくるんだけど、シーズン2の主役は完全にブッチャーだった。まぁそれはそれで良いんだけど、一番貧弱で真っすぐなヒューイがどう立ち向かっていくかという事を描いて欲しかった。シーズン2では、序盤ひたすらにネガティブ。ブッチャーが
戻ってきた時の"Daddy's Home"はクッソカッコよかったけど、そっからのチーム分裂状態が長すぎて、かなりしんどかった。その中心で駄々をこねるのがヒューイで、ダラダラとテンポが悪すぎ!1人ヘイトを貯めていった感がある。じゃあ活躍するかというと車でケガしてスターライトのお母さん助けただけやんけ!!
見たかったヒューイと違ってコレジャナイ感が募るシーズン2だった。
4.ポリコレ描写問題
最終話!今作最強の敵、ストームフロントをどう料理するのかと思って見ればスターライト、メイヴ、キミコの3人でタコ殴りて!!挙句「女はマジで頼りになる」なんてセリフを言わせやがる。
何度でも言うが話の必然性なく、視聴者の顔色伺いで女性キャラを活躍を目立たせるのはマジで止めた方がいい。特にこのドラマにはそう言う風潮を逆手に取って嘲笑うくらいのウィットネスが欲しかった。残念。
5.共同教会の件りいらない問題
ザ・ボーイズのイチロー、ことディープ君。シーズン1でやらかしたばかりセブン追放からの宗教にハマっていって・・・とこの伏線がどう回収されるのかと思ったらよくわからないまま結局セブンにも戻れずあのダラダラした洗脳のくだりとか全部無駄やんけ!としか思わなかった。もうちょっと深く切り込めたのでは?
その他
スターライトの吹き替え歌酷すぎ問題とかアマプラなのにちょっとずつ見せる問題、もあったけど、字幕派なので関係ないし、じっくり観られたから逆に良かった派です。
キミコの弟役は日本人俳優起用してくれ問題も、もっとマシな俳優はいなかったのかとは思うし、適当な日本描写がドラマ自体をお粗末にしてて勿体ないと思うけど主題テーマには関わらないしまぁ許容範囲。
いかがだったろうか
色々言ったけどマジに面白かった。
一番好きな描写は「ベッカを殺してしまった」憎むべき対象であるはずのライアンを許したブッチャーの成長シーン。涙止まらなかったし、親父とやりあった伏線を回収していて素直にすごかった。そんな風に今回は最高と微妙が混ざり合ってるドラマって感じ。
シーズン3も脚本制作中とのことだし、次シーズンの黒幕も明かされたところ。これからもマジで目が離せない!!
それではアディオス。