12/8追記
本人による動画があった。完全に歌うまお。本人が解説しちゃうあたりの親しみやすさといいすっごくYOUTUBE時代のアーティストって感じ。まだまだ伸びそう。
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次から次へとすんばらしいシンガーソングライターがデビューする。
CD時代なら買うかレンタルするしか聴く方法無かったのに、今はYoutubeでもMVに、Spotifyで歌詞付きの曲に10秒でアクセスできる時代。
あれこれ聴きたい自分には最高だけど、逆に大変という贅沢すぎる時代になった。ぱないね。
今日書いていくのはSNSでも話題の実力派アーティスト、「優里」。「ゆうり」と読む。
4人組ロックバンドグループ「THE BUGZY」のボーカルとして活動。 2019年5月のグループ解散後、東京を中心に路上ライブ活動を開始[1]。 2019年10月9日、渋谷のスクランブル交差点での路上ライブでMY FIRST STORYの「『花』 -0714-」を演奏中に、MY FIRST STORYのボーカルHiroが飛び入り参加し2番を歌ったことが話題となる。
Wikipediaより引用
僕が彼の歌声に痺れたのはTHE FIRST TAKEの動画だった。
えげつねぇ歌唱力。
まず第1声で、「うまぁ・・・」って声出たし。
声的にワンオクのTAKAとマイファスのHIROをベースに森山直太朗とエド・シーランのテイストを混ぜ込んだような感じ。森家の血は入ってないはずなのに完全にチートボイス。
本題に入る前にもう一つ動画を見て欲しい。
こちら僕が好きなバラードベスト3くらいに入る楽曲で、"Shape of You"で世界を席巻したエド・シーランの"Thinking Out Loud"カバー。
一言言わせて?
あなたエドより歌上手いですよね?
全部聴きどころだけど、特に2番サビのアレンジとシャウトで死んだ。
喉にひっかけてのシャウトって下手したら喉つぶす事あるんだけど、ほんと使い方上手。
口からCD音源的な意味ではこちらも半端ない。
あなたCDより上手いですよね?
口からCD音源という表現があるが、それ以上の逸材。歌唱力でみれば、近年デビューした歌手でトップクラスにうまいと確信できる動画。
うまいうまいと言うのは簡単なんだけど、何がすげぇのか。
1.高音の伸び
2.ピッチの良さ
3.ワンフレーズにハスキーなシャウトとウィスパーボイスを使い分ける細かい喉調整
4.細かい節回し、フェイク、ビブラート
5.表現方法の多様さ
特に「表現方法の多様さ」がすごくって、上の『ドライフラワー』で言うと1番のサビは強く発声してビブラートかけて、2番は抜いて歌ってストレートで歌う、みたいに芸がほんと細かい。それと同じ歌詞でも語尾を切るポイント変えて、表現を変える。
人が聴いて歌がうまいと感じる要素が緻密に詰め込まれてる。
マイファスのHIROが飛び入りして惚れこむ訳もわかるわなと。
ただし歌がうまければ売れるかというとそうではないのが難しいところ。
もちろん曲の良さが大事なのは大前提。で、優里君はこの点も素晴らしいよと。
特にバラードに定評があって、この『ドライフラワー』と『かくれんぼ』は続き物。
曲を聴いたらわかるが、女性目線で歌う『ドライフラワー』は男性目線で歌う『かくれんぼ』のアフターストーリーだ。
この2曲の何が好きって、いなくなった君を「かくれんぼ」に例えて歌ったり、二人の思い出や気持ちを「ドライフラワー」に例えたりとにかく気が利いてるところ。
『かくれんぼ』の方は曲に「10秒 数え終わっていないのに」とか、「ジャンケンで負けて僕が鬼?」といった連想ワードが終始ちりばめられている。
そして「グッバイ」を置く位置ね。
「グッバイ↑」と上がってサビが始まると『Pretender』、「グッバイ↓」で下がってサビが終わる『かくれんぼ』。ハイ、ここテストに出ます。
そのあたりもしかしたら髭ダンへのオマージュかなと思ったりしてる、そうだとしたらこれまた気が利いてる。個人的5億点ポイント。
メロディ的には『ドライフラワー』の方が好き。ちょっと湿っぽく感傷に浸るかくれんぼに比べてより激情的でドラマティック。
歌詞も完全に嫌いにはなり切れなくて、枯れてはしまわないけど、確かに色褪せてしまう好きという感情を「ドライフラワー」と表現するセンスがまず素晴ら。
あと、なんといってもこのフレーズ!
月灯りに魔物が揺れるきっと私もどうかしてる
暗闇に色彩が浮かぶ
素敵すぎて僕がどうかしてしまう。単語の使い方とか秦基博詞を思わせるよね。
まだ好きという感覚ともう無理というあきらめの気持ち、恨み言の一つも言いたくなる感情、そんな単純な色で表現できないぐちゃぐちゃな「赤黄藍色」の混じり色を的確に表現した歌詞。2曲セットでエンドレスリピートおすすめ、ずっと聴いてられる。
いかがだったろうか
また一人チェックすべきアーティストが出てきた。忙しいけど嬉しい悲鳴やね。
『ピーターパン』とかもカッコいいんだけど、何しろ声がハードなロックに合いそうな声してるだけにアコギロックより音圧強めにした方がより突き抜けそうな気はする。
まだアルバムの一枚も出していない優里。今後の進化にも期待できるので今の内から聴き込んでおくべし。
それではアディオス。