藤井風はお茶目である。
これはファンには周知の事実だが、男前さや決め顔の多さでクールっぽい印象を持っている人もいるかもしれないので強調する。
藤井風はお茶目である。(2回目
お笑いという他ジャンルに挑戦し、緊張や不慣れはありつつも、この本人の根っこの部分は味わえた気がする。前回書いたように1ミリだけ期待しつつ、藤井風TVを追加コンテンツ含めてじっくり見てきたので色々書いていく。
Disc2
Track1. ピアノバー
藤井風の生ピアノが聴けるとかいう成功が約束されたバー。開店したら予約3年待ちとかになりそう。こんなんコントシチュエーションとしても面白いのわかってるやん!と観る前から確信できるけど、実際面白かった。Disc1の流れを受け、ピアノを最大限活かしたコントはもはやお手の物感すらある。まぁこのコントに関してはじろうさんが最強すぎた。
歌舞伎町の女王⇒北の国から⇒ちびまる子ちゃんという藤井風カバーの十八番を取り入れつつ、それに適格にノリツッコミしていき、2回目の「まだ子供が食べてる途中でしょうが!!」でもうダメだった。何回か見返すとこれが一番笑っちゃうかも。相変わらずウケている所を抜かれる風氏にも笑ってしまう。
Track2. 出所
チャラ風。はっきり言って出オチ。金髪チャラ男の藤井風がプロポーズ含め色々やっとるという時点でほぼほぼファンサービスとしては完成していた。ピアノに頼れず、ある意味素のポテンシャルを見れたのはこれだったかな。ちとオチが弱いのが惜しいところ。
Track3. 大工の棟梁
Disc1&2通して目玉のコント。最初観た時の感想は「ブッこんできやがったな」だった。
本職の芸人でも相当難しい即興のモノボケに対するノリツッコミ。いやね、ハンカチのくだりとか最初の2,3個は普通に笑ったしもうちょい交代せずに頑張ったらとてつもない壁超えられた気もする。まぁ普通に「助けて」とヘルプを出してなし崩しになるあたりも含めて生のコントって感じで良かったですけどmore!
Track5.青春病
LASAにおいてどんだけ『青春病』という曲が重要かがよくわかる選曲。先日の風&YaffleのLASA解説ラジオでもこの曲が如何に難産であったか、そして思い入れがあるかを語っていたので、今回プレイヤーにYaffle氏が居る事も含めて色々と文脈的に素晴らしいチョイスだった気がする。パフォーマンスとしては特に歌、こんなにもハーフボイス気味に歌う曲だっけ?と思いながらウィスパーと地声半々くらいの息の多さが耳心地抜群。イヤフォン・ヘッドフォンで聴くべし。
Bonus Track
名曲カバー
藤井風、鼻風邪。それにしてもジョイマンて…企画したP素晴らしすぎるぞ。
体のキレといい、ラップ部分とアーティストとしての独自のリズム感がエッセンスとして足されていてグルーヴを感じるまであった。
今回のコント見て思ったけど、意外とというか「エンタの神様」的なしょーもないけど笑える音ネタの方がハマる気がする。あるある探検隊とか絶対しっくりくるし、ラッスンゴレライとか武勇伝とかもういくらでもカバーして欲しい。
それでは
『ガーデン』と『それでは』を有料コンテンツにするという鬼畜のTELASAによるPR戦略。そら観るわ、そら。
先日のLASA全曲レビューでも触れたけど、まず第一声が素晴らしかった。ピアノ弾き語りでストリングスは入って無かったけど、それでもこの曲のデカさというか雄大さを感じるには十分だった。これで重厚な四重奏が加わってしまうと一体僕はどうなってしまうのか。スタジアムライブではそんな演出があると良いな。
オフショット
感想を聞かれ、「楽しいどころではない」と答える風氏。実はめっちゃ楽しいという意味ではなく、楽しむ余裕が無いとの意味のようでやはりジャンル外へのチャレンジは相当ハードである模様。オフショットでは各種リハーサル風景が見られるのと、「出所」コントのチャラ風がたっぷり見られるので未視聴の方はぜひ。
いかがだったろうか
いや、普通にテレビとして面白かった。頑張ってくれた企画陣に拍手!
今まで自分の中で彼のパーソナリティにおける魅力をうまく言語化できてなかったのだけれども、今回放映された番組であらためて思った。
そう、藤井風という人物の1番の魅力は実は茶目っ気ではないかと。
藤井風がチーム風スタッフやバンドマン達を惹きつけてやまない理由に無邪気さと真っ直ぐさがあるとは前々から感じてはいたが、実はお笑い好きな側面や、子供みたいに周囲を和ませるパーソナリティってのがまたよくわかった。自然に周囲の笑顔を作る、結果としてそのアーティストを周囲が好きになるってのがどんだけ大事な事か・・・
そして続編はあるのか、無いのかがめっちゃ気になるところではある。あって欲しい気が8割、あんまりバラエティ出過ぎてもなぁという気が2割。
これを機に新しいオファーが殺到するとは思うが、ずっずさんの巧みな仕事チョイスで無理せず頑張って欲しい。
あらためて、藤井風は「エンターテイナー」だった。
それではこの辺でアデュー。