ついに時代が動いた。
僕のように絵が描けない奴でもAIで好きな絵を生成できるよと言われたら何するかって？
そりゃあ好きなアーティストを描写してみますよね。
そう、藤井風。
今日は２つのツールを用いて藤井風を描写しようと頑張った課程をお見せしたい。
そもそもAIのイラスト生成って何なん？って方は以下のような記事をご参照してくださいまし。
Stable Diffusionに描かせてみた
では早速生成していきましょう。
今回まず使ったツールStable Diffusionをお試しできるサイトがこちら。
難しいソフトウェアをインストールしなくてもテキストを入れれば一定のクオリティでイラストが生成されるイメージだ。
試しにこのワードを入れてみた。
“Fuji Kaze”
シンプル。ベリーシンプル。150キロド真ん中ストレートをAIに投げつけてみる。
ククク、まずはＡＩの実力、測らせてもらおうではないか。
Oh…It’s Mt. Fuji…
ミス。”Fujii”を”Fuji”と打ってしまう痛恨のミステイク。
おかげで大層風流なフジヤマが生成されてしまった。作りたかったのはフジカゼなんですわぁ。
次、”Fujii Kaze”で生成。さぁどーなる？
…
お前、誰？
2020年代でぶっちぎりNo.1のお前誰案件。
AI、甘くないわ。
いや、ある意味これは当たり前の結果です。むしろ黒髪のアジア人男性が描画されるのがすごい。ちゃんと指示してあげないと出るものも出ないのがわかってきたので指示を具体的にしていく。
次、” Fujii Kaze, Famous Japanese musician, mid black hair handsome tall guy”で生成。
うーん、なんか違うな。
イケメンっぽいんだが、なにか目がこわい。なぜか不安になるな…
アニメ絵にしよう
らちがあかないので方針を変える。実写よりアニメ絵にした方がっぽく見えるかもしれん。こちらのサイトを参考にテキストに入れるべきワードを作る。
"Fujii Kaze, Japanese mid black hair handsome 25 years oldguy,colorful, anime, a fantasy digital painting by makoto shinkai, greg rutkowski, and james gurney, trending on artstation, highly detailed"で生成。細かいワードチョイスはとりあえず置いておこう。
おぉ・・・風というよりはラノベの主人公っぽいキャラが出来た。
これはこれでありだが、いかんせん風要素が薄い。
風要素・・・！？
ここで僕に電流走る。
ピアノを弾いてもらえればそれっぽさ増すのでは…？
そうしよう。"Playin the piano"を加えてみる。
"Fujii Kaze, playing the piano, Japanese mid black hair handsome 25 years oldguy, e award winning pencil illustration of Fuji Kaze trending on art station artgerm greg rutkowski alphonse mucha museum quality cinematic atmospheric"
おぉぉぉ、「ぽく」なってきやがった。
高校の音楽室でカバー曲を練習している風景って言われてもこれは悪くないんじゃないっすかぁ！？
ここで一旦まとめると、必須テキストは”Mid black hair”と”Playing the Piano”で”handsome 25 years old guy”を加えておけば大きく方向性が狂う事はなさそう。あとはどういう絵柄で生成するかというお話。
"Fujii Kaze, playing the piano, Japanese mid black hair handsome 25 years oldguy, Baroque oil painting japanese light novel cover illustration anime key visual full body action shot , lotr gapmoe kuudere moody lighting bokeh stunning highlights sharp contrast | trending pixiv fanbox | by makoto shinkai greg rutkowski takashi takeuchi ufotable studio ghibli"というジブリ風味その他アニメ要素強めを入れてくれるよう頼んでみる。
ちょっと若すぎてティーンのアニメ主人公っぽさが強まった。そもそもピアノの鍵盤おかしいし！
他の候補でこんな絵も生成された。
アゴ尖りすぎだろ！しかもめっちゃ悲しそう。
別に「アカギ風」とか「福本風」とか入れてないんですが。
で、最後色々と試した結果一番まともっぽいのがこちら。
"Fujii Kaze, playing the piano, Japanese mid black hair handsome 25 years oldguy, sun lighting, finely detailed features, perfect art, trending on pixiv fanbox, painted by greg rutkowski makoto shinkai takashi takeuchi studio ghibli, emerald herald"
おぉぉぉ・・・『まつり』のイントロが聴こえてきやがる。
だいぶ雅な感じが出た気がするぞ。ピアノも手も整ってる。
Midjourneyに描かせてみた
こっからはおまけ。ちょっと面白くなってテンション上がってきたのでMidjourneyという別AIでも全く同じワードでトライしてみた。
参考：
"Fuji Kaze"
いとをかし。
やはり富士が生成されてしまった。
次、"Fujii Kaze"
今度は女性で生成された。AIによって同じワードでも男性や女性で違って出力されるのは興味深い。曖昧なワードを機械はどのように処理してるんだろうか。
次、Fujii Kaze, playing the piano, Japanese mid black hair handsome 25 years oldguy
う～ん、とってもレトロ。文豪っぽさ半端ない。
なんだか藤井風は大正レトロなドラマに出演しても有りな気がしてくるね。
次、"Fujii Kaze, playing the piano, Japanese mid black hair handsome 25 years oldguy,colorful, anime, a fantasy digital painting by makoto shinkai, greg rutkowski, and james gurney, trending on artstation, highly detailed"
左下よ。もはやピアノと同化し、ピアノそのものとなった藤井風がそこにはいた。
みなさん、これがピアノの化身です。ご注意ください。
ネクスト、"Fujii Kaze, playing the piano, Japanese mid black hair handsome 25 years oldguy, Baroque oil painting japanese light novel cover illustration anime key visual full body action shot , lotr gapmoe kuudere moody lighting bokeh stunning highlights sharp contrast | trending pixiv fanbox | by makoto shinkai greg rutkowski takashi takeuchi ufotable studio ghibli"
少女漫画のイケメンキャラが出力された。
Midjourneyの方は全体的に絵がビビッドで目鼻立ちが濃い絵柄な気がする。
いかがだったろうか
好きなように遊んでみる分にはめっちゃ楽しめた。
色々と試してわかったことは
・テキストは明確にすべし
⇒描きたい絵の重要な要素をニュアンス含めて細かく伝える
・生成されるイラストには再現性が無い
⇒同じAIで同じワードで生成しても同じイラストが生成されない
・AI毎に絵柄が異なる
⇒AIによって得意・苦手なテイストがあるとすれば興味深いね
主にこんな感じだろうか。
あと、逆説的に絵を描いている人って凄いなと強く感じた。
今回は藤井風を描画しようと頑張ってはみたが、推しを描く絵師さん達のディテールや文脈にまでこだわった愛情あふれる絵には到底勝てないなと思った。うまく言えないが、想像力、いや妄想力とでも表現すべき力がAIに人間が勝てる最強の武器な気がする。
AIは正に日進月歩的に進化しているのでより手軽に、高精度な絵が生成できるようになる可能性が高いが、結局は人がどう使うかだなと思う。あくまでもツールであって、構図の参考にしたり、新キャラのアイデア出しに使ったりすることもできるだろうし、あるいは「いらすとや」的な活用方法が発展していくかもしれない。
AIの発達に負けないように使う側の人間も勉強し、思考していかなければならんね。
それでは今日はこの辺りでアディオス。
