僕はレベル40

心が動いたことをかいていく

Fujii Kaze “LOVE ALL ARENA TOUR” @大阪城ホール ライブレポート(2023. 2. 6)

LAAT大阪 何なんwの撮影許可パート時に撮影

神は細部に宿る」という言葉がある。

藤井風が魅せた"LOVE ALL ARENA TOUR"はライブは細部にまで徹底的にこだわった構成、セットリスト、ステージング、パフォーマンス…数々の要素が細かく折り重なった立体パズルの上に成り立つ、真に優れた芸術であり、エンターテインメントであった。

アーティストとしての矜持、気迫、実力、端正な容姿、茶目っ気と可愛さ…その全てを束にした一夜、“LOVE ALL ARENA TOUR@大阪城ホール” (以下LAAT大阪)について書いていく。

音声で聴きたい方はこちら

前半

後半

 

LOVE ALL ARENA TOUR

前置き

この“LOVE ALL ARENA TOUR” (以下LAAT)は今までと何もかもが違っていた。

 

 

 

あ、僕の状況・心境のハナシです。

 

最近は受け手の心持ちも大事だな~と思っていて、毎回来るライブへの期待だけが募り、「もうすぐ初めての藤井風やぁぁ!」と息巻いていたHEATツアーや、「はぁぁパナスタァァ、パナァ…」と意味不明なことを呟くほどに恋焦がれていた「秋まつり」とは異なり、様々な想いが入り混じったLAAT観覧であった。

直近、圧倒的で感動的、理想的超えて完璧なパフォーマンスを魅せた紅白歌合戦。出演決定の報から随分とキャーキャー楽しませてもらったし、紅白を終えてのライブはまた違う期待感が芽生えていた。そして年明けに来た攻撃的なDMを端にした、自分にとって藤井風とは何なのだろうという根本への立ち返り。最後に藤井風のリアルホーム、「里庄町への旅路」を通して彼の温かさの源を体験し、自分の風メーターがMAXに振り切れる。感情のジェットコースターをなんとか乗りこなしながらライブ当日を迎えた。

この数か月色々あったし、きっとみんな100人いりゃ100通りの思いがあった上でのLAATだったんじゃないかな。僕の視点から追体験的に読んでもらってもヨシ、ご自身の視点と比較して読むもヨシ。そんな"Free"なライブレポートです。

 

当日-ライブまで

物販のため14:00には大阪城ホールへ到着。自分でも驚くほど久しぶりの城ホールで、確か東京事変のラストライブ以来だから10年ぶりくらい?ホールまでの道がJO-TERRACEというおしゃれスポットに発展していた。

で、物販。一番感心したのが、前回のパナスタとは比較にならんほどスムーズになったこと。LINEのQRコードが出てからの待ち時間はほぼゼロ。こうやってチーム風の中で反省点が一つ一つ改善されていくのを体感するのも嬉しい一幕。あえて一つ挙げるなら服系のサイズがわからないので困ったことくらい。後方に見本を吊るしておくとかでもイメージ湧くしいかがでしょ?ゲトった物販をインスタライブにて配信しつつ、筋金入りの風好きと交流も超楽しかった。配信ハマっちゃいそう。

そしてついに開場〜ホールの中へ。

 

セットリスト

同じ"LOVE ALL"を冠していてもたった4ヶ月前のパナスタとすら全く違うステージング&セットリスト。「表現」を進化させることについて貪欲すぎる

 

ピアノ弾き語りパート)

00 入場(それでは、)

01 The sun and the moon

02 ガーデン

03 ロンリーラプソディ

04 もうええわ

05 旅路

バンドパート)

06 damn

07 へでもねーよ

08   やば。

09 優しさ(+MC)

10 さよならべいべ

11 死ぬのがいいわ

12 青春病

13 きらり

14 燃えよ

15 まつり

16 grace

17 何なんw

 

全曲感想

会場入り

会場に入った瞬間目に入る、ホール中央に鎮座するドデカイ黒い謎のセット

座席はWの21列目。「W…A-ZのうちのWならほぼ最後尾やな、まぁパナスタはだいこん民だったし!」とチケット発券時は納得してたんだけど、まさかのNorth/South/East /WestのWだった。ウェッサイって意味かよ!と一人でウケつつパナスタよりも近い位置での観劇となった。きっと「全員が正面で藤井風を見せたい」という想いがあったんだろうね。素敵。

で、思い出したのはDreams Come Trueのドリカムワンダーランド。まさか移動式遊園地ステージでは無いだろうが、え?もしやフジカゼワンダーランドなの?ちょっと心の準備が…とかあたふたしつつ登場を待つ。なんか良いよねライブ前のあの時間。血が冷たくなるような緊張感とシナプスに電気が流れ続けているような高揚感のMIXの中ライブいきなりクライマックスを迎えようとしていた事をまだ僕は知らなかった。

 

00 入場(それでは、)

定刻を少し過ぎ暗転。会場の拍手とともに厳かなSE~『それでは、』が流れて本人が登場…

 

自転車で!

ヲイヲイヲイ、「チャリで来た*1」じゃねぇんだよ。前回のパナスタで衝撃の「座禅登場」を見せたと思ったらまた伝説作っとる。

そのまま場内通路をキラッキラのスマイルで一周し、中央の黒い物体へセット。

しっかし一曲目が『それでは、』とは恐れ入る。前回号泣したクチなのでどう意味を持たせるか気になっていたけれど、「それでははじめていいきましょう」くらいの意図だったのかな?

 

01 The sun and the moon

ステージがせり上がり、グランドピアノ&風という原点に立ち返った弾き語りパートがスタート。おもむろに弾き始めた一曲は全く耳馴染みが無い。そう、「東京2020オリンピック SIDE:A/SIDE:B」のメインテーマ曲『The sun and the moon』。未配信のこの曲は今では映画自体をprime video等で観る事でしか聴くことができないため、歌詞は読んでいたがフルで聴くのは初めてだった。

The sun and the moon

You win, and I lose

What's the difference? There's no difference

アカペラでの歌い出しに伴奏が乗るとそこからは魔法の時間。「勝ちがあって負けもある、だけど何が違うというのだろう?何も違わない」という五輪をテーマとした深い意思表示を優しく、時に力強く歌い上げる藤井風。ジャズテイストなピアノと後半のファルセットの抜きが気持ち良過ぎた。天に昇って太陽と月を同時に眺めているように非日常で美しい一瞬であった。

は、はやく配信頼む。

 

02 ガーデン

「Welcome to my garden~ welcome to my live~thank you for your patience~Thank you for your time~♪」

 

ぐはっ(吐血

 

新曲に不意を突かれた直後、さらに不意の追い打ち。こんな泣きっ面に蜂は何度でも受けたい。そう、『ガーデン』の始まりのハミングが聴こえてきたのである。LASAでは圧倒的ガーデン推し、「庭狂いのJ」と揶揄されるの僕。季節柄やけに冬描写パートが心に響く。

だから冬よおいで 私を抱きしめて

その手の温もりで 生きさせて 溶けるまで

この旋律…泣く…ってか溶ける。ゲル状になった僕に今回一番刺さった歌詞はこちら

季節に身を置いて

流れに身を任せ なるようになるだけ

受け入れて そのままで

音数の少ない大サビへのブリッジパートにただただ温かく乗る風声。ここ数か月色々あった環境と重なってしまいほろり、大サビの転調で僕のガーデンが果てる程に心の中で熱唱する。曲のラストハミングの音まで細かくアレンジされており、胸もお腹もいっぱいになる。

03 ロンリーラプソディ

2曲目にしてもうお腹いっぱい…と思っていたら軽くMCタイム。「みなさん一緒に息をしましょう」という言葉を聞いただけで『ロンリーラプソディ』だとわかってしまう。アーティストへの解像度が上がりすぎている。

いつものメロトロンではないピアノイントロが新鮮。「キレイなもんだけ吸って~ネガティブなモン全部吐き出して~」というスーパーセラピータイムが心地よすぎて少し危険すら感じるレベル。意識をピアノの音に委ねすぎてしまっている。

僕は僕で僕は君」という考え方について少しづつ腹落ちできるようになってきて、聴いている間は自分の中の「理想の自分」と対話しているような気持ちになるのがこの曲なんですよね。"I AM YOU"の刻印をスウェットをなぞりながらそんな事を思う。

ちょっと高音が喉に詰まって外れていた部分はあったが、単純にツアーで消耗し過ぎているのかな~とか。きっと本人が一番悔しいんだろうしツアー後はゆっくりと静養して欲しいね。

04 もうええわ

「次はみんなと一緒に歌いたい曲があります。」

2年待った。もう一度言うけど2年待った…そう、『もうええわ』のシンガロングだ。

「I want you to sing this phrase.」という「歌ってOK」の合図を貰い、心の底から「もうええわ~」を歌う。生活様式、国、世界全てが変わってしまったこの2年。全てが浄化し、気持ちが上に登ってゆく感覚を味わうこともそうないよね。2番の風ラップも聴けたしほんと思い残すことなくなってくる。

あらためて、藤井風の伴奏で歌えるこの喜びを何と表そう。これ以上は書くことができない。

 

05 旅路

記憶が曖昧だけど「人生色々あるけど、その都度学びの機会じゃと思うて、どうせなんもかんも上手くいくからマジでそれを信じて欲しい」&「Everything is gonna be amazing anyway…in the end.」とのMC。いつもはライブのラストソングであった『旅路』がこんな序盤で…驚きすぎてもはや感覚がマヒしている。里庄ツアーで何度も震えた『旅路』、今回必ず聴きたい曲でもあった。aahTツアーには参加できなかったのでここまで長い弾き語りパートは初めての体験だった。弾き語り調でMCが入るのめっちゃいいね。

普段の『旅路』よりもやたら音数が多かったし前半の「ピアノパートのラスト」、という意味合いを帯びていると感じるほどに力強い歌唱と打音。あとリズムキープがえげつないね。ベースもドラムも無いのに頭振れるのはほんと凄い。

弾き語りだけでライブを成立させるどころか、巨大な大阪城ホールを制圧しているかの如きパフォーマンス。「これが藤井風生しぼり…もうこれ2時間でいいやん」とすら思ってしまうほどに感動してしまった。

全てを笑うだろう

全てを愛すだろう

の説得力が尋常ではない。

 

06 damn

ここで風さんはお着換えタイムで一旦Out。

後半の始まりを告げる重厚なバンドサウンドがどこからか聴こえ出したと思ったら中央の黒い装置からバンドメンバーが現れる。「そこにおったんかいぃぃ!」と突っ込んでいると例の低音が腹に響く。

初めて聴くBa. 小林修己のウッドベースとDr. 上原俊亮のドラムスがブ厚く支える上で、原曲ではコーラスで構成されるあのイントロがGt. TAIKINGのリフとして響き渡る。「おい、誰だよ2時間これで良いやんとか言ってた奴はよぉぉぉ出てこいやぁぁ」と怒り狂いながらガン上がり。(お前や

流石の盛り上げ番長『damn』、一気に会場がヒートアップするのを感じる。そして白に赤(多分)の法衣スタイルにチェンジした風氏&ダンスチームが颯爽と登場。もうこの曲はこの時点で勝ち決定ですよ、ええ。それにしてもライブ構成がうますぎる。一つのShowの中での緩急で感情をより揺さぶるとは…まーた殺られてしまった。

07 へでもねーよ

一度廻りだした車輪は止まらねぇ。ステージ周りの炎演出で物理的にも熱くなりながら場内の熱気も最高潮へ。「ただいま大阪ぁ↷」と半音下げつつ曲に寄り添った煽りをカマす風氏。ダンサーズのハンズアップ動作を真似しつつ、ビートよろしく超HIPHOPな現場に様変わりさせる。

この数か月色々あったけどへでもねーよな、と思いつつこの歌詞がやけに響く。

確かなものにしがみついてたい

いや、僕自立してる大人なんで!と思っていたけど、ここぞで寄りどころがあるって大事なことなのかもと思いだした今日この頃。

08   やば。

この日のハイライトの一つ。正直ここまでのポテンシャルを秘めた曲と思っていなかった。なんてスケールの大きい曲なんだろうかと。

紫色のレーザーライトが場内をフワッと照らしたかと思うとKey. Yaffleによるあのイントロが流れ出す。90'sリバイバルの流れもきているし一周回って新しいトレンドを掴んだ楽曲になっているのね、と感心してしまった。なのにサビに墓が出てくる曲ですよ、もう訳わかんないじゃないですか?

まぁなんといってもこの曲は自由自在に階段を昇り降りするフェイクですよね。ボーカル音源を流しつつ、本人がフェイクアレンジする楽曲は他にもあったったんだけど、この曲は特に本領発揮しまくり。音への感覚は一朝一夕の練習ではどうにもならん、小さい頃からのピアノ弾きだからこそ辿り着ける領域なのだとしみじみ。頭の中どうなっとんの?とすら思う。

一緒に行こうか 誰も見捨てたりしないから

君が望むまで いつまでも いつまでも

『もうええわ』もそうだったが、藤井風の楽曲はとにかく謎の浮遊感がある。一人も見捨てず、一緒に高いところへ連れていってくれるこの楽曲をもっと聴きこもうと心に強く決めた瞬間だった。

09 優しさ(+MC)

『やば。』でLASAは一区切り。MCにて

風  こどもっ!!

子供 わー

風  可愛いなアンタァ

----

風  年寄りぃ!

年寄 わー笑

風  可愛いぃ~

---

風  若者ぉ!

若者 イェー笑

風  (ギャルピースしながら)Yeah!サイキョー

---

風  中年~

中年 ウォォォォ

風  大丈夫です。ありがとうございます。

このくだりで笑わんやつおるぅ!?圧倒的マス層である中年を冷たくあしらい、ドM心を刺激する風氏。場内爆笑で次のHEHNゾーンへ突入。

で、1曲目はパナスタで初お披露目となった『優しさ』アレンジのバージョン。Gt. TAIKINGのバッキングギターにKey. Yaffleの上モノが乗りつつリズム隊が支える構図。白眉は後半のシャウト。バンドのブレイクしてから慟哭のような「Ahh」が会場に響くが楽器隊合流がやたら遅い。リバーブ盛り盛りのその声に「聴かせるじゃねぇかぁ!」と興奮していたら1小節くらいディレイしてからのインだった。何回聴いてもこの静と動の対比に殺られてしまう。

 

10 さよならべいべ

そして聴きなれないTAIKINGストロークにえ、新曲?いや、アレンジか!?とうろたえていたら「来んと思った 時はすぐに来た」というフレーズ。

うぉぉ!『さよならべいべ』かい!!90’sのスピッツやミスチルあるいはビーイング系な雰囲気のソフトロックアレンジで、イントロからAメロまでゆるりと低空飛行しつつサビで急上昇するような聴かせ方だった。バンド紹介もあったけどもっと長めにソロ演ってもいいのですよ?

前回の『帰ろう』レゲエremixもそうだったようにHEHNはあえてアレンジで聴かせることによって新鮮さを加えようとしているのかね?もうお願いですから”All arranged HEHN”をリリースしてほしい。

これも毎回だが

もう行く時間か 最後までカッコ悪いわしじゃったな

でアンタ世界イチかっけーよぉぉと悶絶しながら新しい扉を叩き割っていくその姿にほろりときてしまう。

 

11 死ぬのがいいわ

物販待ちの時に中国語で会話する男女、入場待ちでは英語で電話する女性をお見かけしたりと世界からオーディエンスを引っ張ってくる程になった藤井風。すべてはこの曲がきっかけであった訳だが、あらためて曲に風格が出てきたとすら感じてしまった。最近は聴こえ方すら変わってきてるんだけどみんなそんな不思議さない?どちらかと言えば、『罪の香り』や『帰ろう』で騒いでいたクチなので世界は広いなぁと痛感。

 

で、パフォーマンスはどうだったかというと色んな意味で「大サービス」であった。

まずはイントロ。これ僕は当日気づけなかったんだけどドリの『大阪LOVER』だったのね。過去のライブで披露していたカバーパートは曲数的にも影響的にもしづらくなっているかもしれないが、こうやって一節だけでも演奏し「大阪愛してる」という言外のメッセージを発してくるあたり、粋が過ぎる。

 

そして紅いライトに照らされグランドピアノを弾く姿、妖しい表情、艶やかな低音、腰のクネり具合。これR指定だろマジ!!と間違い無く鼻血5Lポイント。客席が血だまりになってないか心配するレベル。

一番アガったのは中盤のスキャット部分でTAIKINGギターと音階を並走するところ。この日のTAIKINGはずーっと良い仕事してた。あと驚愕したのは上原ドラムによる人力でのトラップビート再現。打ち込みをライブで再現するのはバケモノの類だと思うんだけどこのお方ほんまに凄すぎる。

最後の風死すまで含めて生では初めて観られた紅白のほぼ再現パフォーマンスが豪華過ぎた。紅白までに練りに練り上げた演目をオーディエンスに魅せたい!という心意気だと受け取った。天晴。

12 青春病

LAAT大阪一日通しての個人的ハイライト。

過去のライブ含めても「最も流れが良かった」と確信するこのパート。前曲の『死ぬのがいいわ』で死んでしまわれた風氏であったが、紅いライトが白(薄い水色)に照らされ、蘇生。

伏したまま『青春病』の一節をアカペラで歌い出す。ただ、この歌い出しが特徴的で、オクターブ下であえてお経のように歌い、そこからオクターブ上げて歌いきる。音の波動で場内がビリビリ震えたのがわかるほどの迫力。もうね、これに立ち会うために今日までライブに通っていたんだなとすら思うほどだった。ライブには確実に「流れ」というものが存在する。場の空気をどう作ってどう聴かせるかこそがアーティストのクリエイティビティであって、一つ間違えれば名曲が駄曲に聴こえてしまうことすらあるのだ。ステージの色使い、アーティストの位置、歌唱法、Key. Yaffleのサンプリング音の入れ方等枚挙にいとまがないほどの要素が折り重なった一瞬に、全身がチキン肌。正直ここから先は野ざらしダンスを踊ったこととアウトロでブチアガって飛び跳ねたことしか覚えてない。

13 きらり

その感動も束の間、大型ヴィジョンに映し出される謎映像。シャネルのような高級ブランドをイメージしたであろう絵作り(諸説有)と色気たっぷりのサングラス風。流れている間中、笑いが止まらなかったんだけど、めっちゃ真剣に見ていた人もいたようで。男女で受け取り方に差があったりするのかしらね、グラサンかけて真剣にモデルしてるだけでここまでおもろいのはズルい。ダッチ監督あたりの悪ふざけなのかな?知らんけど。

で、『きらり』。相変わらず聴く頻度は一番高いんだけど、なんで世界で流行らんのかほんと謎。きっとこのメロディが自分の琴線を刺激し過ぎなんだと思うんだけど、やけに涙腺にもクルんですよね。この曲以降世間的に躍進し、ダンスへの取り組み方が変わった重要曲でもある。

あれもこれも魅力的でも私は君がいい

「私は風がいい」と思った人間があの会場にどれだけいたことか。感情が揺さぶられすぎるわ。

14 燃えよ

空気を切り裂くTAIKINGギターイントロで始まる『燃えよ』。『きらり』からの流れでセトリ的にも上げるしか無い展開で場内の熱気も更にヒートアップ。連続公演且つライブ後半での『燃えよ』は高音がヘロヘロになりつつあったので、この辺りは課題として、成長する風氏を次回の楽しみとしたい。

個人的にはショルキーを全力で弾いている様を真正面で観れたのは超美味しかった。イメージ湧きづらいかもですが、Zeppくらいの規模の会場をステージを中央として東西南北に四つ重ねたような規模感のステージ作りになっているんですよ。だからかやけにホールが狭く感じた。曲ごとに向きを変え、正面も横顔も後ろ姿も見せることで飽きさせない作りになっているのもステージングの妙だと思った。

いつも通り

あぁマジで何も怖くないこの風のって進め先へ

で一人気持ちを高めてぴょんぴょん飛び跳ねる。万が一城ホール公演が映像化されたとしてWあたりでやたら跳ねてるやつがいたら多分僕です。

15 まつり

『死ぬのがいいわ』に続き世界でジワ売れしつつあるこの曲。

Key. Yaffleによるイントロアレンジループから雅な篠笛が流れ会場は一気にお祭りムードに様変わりしつつ、ステージもせり上がってお立ち台に!

雰囲気と裏腹な激しい演奏をバックに聴衆は踊る、踊る、ひたすら踊る。この懐かしいような、新しいような何かってのが藤井風の本質だなぁと思いながらダンサーズに合わせて手をひらひら。

『やば。』然り、この曲も超フェイクまつり。バックにボーカル音源に絡みつくような声で音階を昇り降りしながら気持ち良くハモりまくるのほんと好き。

 

16 grace

この『grace』を最後にダンサーズは退場。紹介パートはなんか男子校みたいなノリで楽しそうで羨ましす。マジでみんな姿勢が美しい。

ここでの衣装は純白。楽曲のテーマに沿ってのチョイスなんだろうけど、アタックも目じゃねぇほどの驚きの白さ。照明含めもはや神聖とすら言える会場の中で聴く『grace』は理解できにくいメッセージがストンと肚落ちする感覚があった。特にこちら。

息もできずに 怯えた日々は遥か

彼方の空へ飛ばした 今や無敵

あなたはわたし わたしはあなた

みんな同じと気付いた時から

僕らは みな等しく光ってる

そう、無敵なんです。囚われること、捨てること、自由って?胸の"I AM YOU"の刻印をさすりながら「One is All, All is One」あるいは「一は全 全は一」みたいなことなんかなぁと曲に浸る。

パナスタでは撮影に夢中で片手間になったたけのこダンスも堪能して、思い残すことはなし。

17 何なんw

冒頭に貼った写真はこの時のもので、『何なんw』を演奏することも撮影許可のことも知っていた。元々はネタバレ絶許派だったのでセトリに入っているかどうかすら知りたくなかったんだけど、ずっずさんから「今回はネタバレ含めてのライブとしましょう」という魔法をかけてもらったおかげでスッと気持ちが楽になった。こうやって適切な距離感とタイミングで運営側からメッセージを送ってもらえるのは有難いことだよ。

 

自分としては集中できないから撮りたくないけど撮っちゃうのよね。だから写真をパシャっと撮るくらいにしてる。ライブと撮影は音楽関係者も頭を悩ませている問題だと思うけど、1曲撮影くらいが最適解な気もする。

まぁあんまり記憶にないけど2年待ったサビの「何なん!!」を力の限り叫べたことで僕の魂は浄化されました。思い残すことはなし。

 

いかがだったろうか

『grace』のインストをバックにエンディング。

約束しましょう、いつもマジで幸せになってください、OK?」という最後の最後の最高なメッセージ。藤井風が僕らにどれだけの愛と勇気と幸せをくれているのか…彼をリアルタイムで追いかけられる幸せを噛み締めながら終演!!

パフォーマンスもポジションも高みに上ってゆく藤井風。

何度だって書く。リアルタイムで藤井風を追いかけられる幸せを噛みしめてまた次のライブを楽しみに待ちたい。

次は世界各国でのライブかな?「死ぬのがいいわ~」の大合唱とか起こるんだろうなぁマジでいきたいなぁ。

 

LAAT打ち上げ配信を近々やろうと思うのでまた告知しまっす!

 

それでは、お元気で。

 

 

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