劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編が超特大ヒット中だ。
それに呼応してLiSAのアルバム、シングル共にチャートで1位をとっている。
言わずもがな、『紅蓮華』は紅白でも歌われた鬼滅の刃の主題歌にして、2019年から現在にかけて最も人気があった曲と言って全く問題無いと思う。『炎』も映画主題歌として、煉獄さんと炭治郎の気持ちをそのまま代弁するようなめちゃめちゃ良い曲に仕上がっている。なんならLiSA曲史上でもトップクラスに好きな曲だ。
でも僕は素直に喜べなかった。なんならちょっと悔しかった。思う事はただ一つ。
いやいや、まだまだ良い曲あるんすよ!
ファンの裾のを広げてくれたという意味では嬉しい反面、RADの『前前前世』と同様に元々活躍してたし、売れていたアーティストがタイアップによって社会現象になるとその曲ばかりが騒がれてもやもやする。アニソン歌手というレッテルを貼られがちだけど、一人のロックシンガーとしてめっちゃ魅力的だし、良い曲もたくさんあるよ、という事を色々と書いていきたい。
LiSAとは
岐阜県出身。表記はLiSA、読み方はリサ。iが大文字だったり、別の文字が小文字になっているとファン(通称LiSAッ子)から必ず指摘が入るので要注意。
LiSA用語と呼ばれるオリジナルのワードをいくつも作っており、ネーミングに強いこだわりを持つ。「LiSA」(リサ)、「LiVE」(ライブ)など、「i」を小文字にして他の文字を大文字にする事が多い。芸名の「LiSA」は本名の里沙(リサ)のローマ字読みから名付けられたもの
今では「鬼滅のおねーさん」とか、「紅蓮華専用機」と揶揄されることもあるLiSA。これはマジで絶許なんだけど、彼女は元々『Angel Beats!』、そして『Fate/Zero』でフィーチャーされたシンガーだ。もちろん鬼滅ほどの社会現象にはなっていなかったが、特に『Fate/Zero』に関してはアニメの出来と連動して、自分の身の回りもネットもかなり騒いでたの覚えている。
『Fate/Zero』と『鬼滅の刃』。いずれのアニメ作品も神作画で定評のある"ufotable"が制作しているという関連性なども歴史を遡ると見えてくる。
そして『ソードアートオンライン(SAO)』という相棒を見つけてからはシリーズ主題歌をいくつも担当している。さらにアニメだけではなく、ドラマの主題歌にも抜擢されたり、元よりライブ活動を主戦場として戦ってきたアーティストということは覚えておいて欲しい。
歌声と音楽性について
LiSAはライブ活動に重きを置いている事もあり、大小様々なハコ・フェスで歌ってきた現場たたき上げ型。LiSAの名前をもじった"Love is Smile Always"でもバンド活動していたし、ヘヴィなバンド演奏に負けない歌唱力は現場の中での百戦錬磨で培われたんだと思う。僕は今までに2回ライブ行ったけど、とにかくキーが高く、ミドルハイがずっと続くようなメロから全エネルギーを放射するかのようなサビ、大サビから最後は枯れないロングトーンで〆たりと、結構正気の沙汰でない難しさを最高の表情で歌っていた。かと思えば感情豊かに歌いあげるバラードや甘酸っぱい恋を歌うポップな中音域ととにかく幅が広い。
楽曲については「田淵智也」という男の重要性については触れておきたい。彼はUNISON SQUARE GARDENの荒ぶるベースとして有名だが、LiSAの正に神曲を量産している。僕はとにかくLiSA×田淵智也曲が好きなのでどうしても紹介の中心になっちゃうのでそこんとこよろしく。
オススメ曲紹介
前置きが長くなった。
ざっくり大別した音楽性として、「ロック」、「バラード」、「ポップ」の3種類のタイプで分けられるので、ここを起点にオススメしていきたい。
I.ロック
先ほど述べた『鬼滅の刃』や『Fate/Zero』、『SAO』に代表されるアニソンとしてのタイアップはこのロックタイプである事が多い。LiSAの大方のイメージがこのタイプじゃないかな。激しいギターや鍵盤の下で力強いドラムとゴリゴリのベースが鳴る。BPM(曲のテンポ)もとにかく速い曲が多い。歌声はキーが鬼高く、最後ロングトーンで〆る傾向にある。
歌詞は基本「諦めるな、走り抜けろ」、「倒れるなら前のめり」という「止まるんじゃねぇぞ・・・」系の鼓舞するメッセージ。一人称は「僕」であることが多い。
1. Rising Hope
ちょっぴり解説
『魔法科高校の劣等生』のOP曲。そしてさっき少し触れた田淵智也の作曲。ライブではイントロの鍵番が鳴ると会場に怒号がとぶ代表曲の一つ。LiSAの曲の中で一番終わり方がかっこいい。スーパーロングトーンの後ブレイクして、また楽器隊が重なる展開は激アツ!
2.ADAMAS
ちょっぴり解説
めっちゃLiSAしてる。これぞ!!って感じの速い・高い・激しいの三拍子揃ったカッケー曲。彼女と関係の深い『SAO』関連の楽曲。ちなみにSAOに関してはパートナーシップ契約でも結んでるんですか?ってくらいこっから何回も出てくる。
3.ROCK-mode
ちょっぴり解説
この曲もライブでイントロのギターリフが流れた瞬間、「ウォーーーー!!!」という野太い声と地鳴りが起きる人気曲の一つ。他の曲よりも緩急があって、コールレスポンスも搭載しており、とにかくノレル。ロック曲で一番好き。
4.Psychedelic Drive
ちょっぴり解説
ダーク・サイケデリック・ロックとでも名付けたい。轟音と共に激しくも奈落に墜ちていくかっけー曲。LiSA作詞でちょっとエロいのが特徴。
5.LiTTLE DEViL PARADE
ちょっぴり解説
LDP!LDP!
大名盤、LiTTLE DEViL PARADEからの表題曲。もしどのアルバムから聴くか迷ったら迷わずこのアルバムを推す。ジャケットも可愛いし、ヴィジュアル面でもこの辺りが最強。
6.Brave Freak Out
ちょっぴり解説
『クオリディア・コード』のOP曲。「勇気を出してイカれた奴と呼ばれようぜ」っていう意味で、田淵詞のはっちゃけ具合が良い感じ。これでもかと詰め込まれた音圧で気分を上げたい時はこれ。
7.crossing field
『紅蓮華』が出る前の一番有名な曲。歴史が長い『SAO』シリーズでも一番かっけー主題歌だと思うし、文句なく代表曲の一つ。こっから入ったファンがめちゃ多いし、ライブではサイリウム回転率が半端ない。
II.バラード
時に力強く、切なくエモーショナルに歌い上げる系の楽曲が多い。その歌声が鍵盤とストリングスに乗って感情にダイレクトアタックしてくる仕掛けになっている。今のアーティストには珍しいロックバラード的な曲調もあり、ひとくくりに「バラード」とも言えないんだけどね。
歌詞もロックタイプと違って、「迷い」とか「立ち止まって振り返り、そっからまた進む」といったテイストが多い。
8.TODAY
ちょっぴり解説
全LiSA楽曲の中でトップクラスに好き。サビのメロディが何しろ好き。
僕は今、描いたあの頃の夢に立って 相変わらず もがく世界で
生きてる意味を探し続ける 例え足取りが頼りなく見えても
この足で辿り着いた 僕のTODAY
LiSA詞の曲もっと増えれば良いのにと思うくらい、本人の思いにシンクロして、多くの聴き手に届く楽曲になってると思う。
9.シルシ
ちょっぴり解説
こちらも所謂SAOシリーズ。どこまでも上がっていく高音が特徴で、音を抜く瞬間が聴きどころ。ストリングスが壮大さを増してるお手本のようなパワーバラード。
10.愛錠
ちょっぴり解説
最新作『LEO-NiNE』から。ドラマ、『13』の主題歌でLiSA初のドラマタイアップ。この作品は本当にバラードが豊作だった。この曲は縛られた愛を歌う中々に重いメッセージ。夜一人で聴くと気持ちよく沈んでいける。
11.BEAUTIFUL WORLD
ちょっぴり解説
こちらも『LEO-NiNE』から。LiSA詞の曲だけど、本人の結婚を経て、だいぶ歌詞がリアルな思いとリンクしてきてる印象。年を重ねる事でアーティストが成長していくのはいいですな。
愛されたくて難しく考えすぎて 愛すべき本当の自分がどんどん分からなくなっていく もういいよ もういいよ 傍にある愛に気づいたから
III.ポップ
LiSA界ではなぜか一番マイナーなジャンル。ポップなのに!めっちゃ良いのに!!そして個人的な推し曲が多い。歌声は中音域で、無理せず出せるキーの曲が大半でこの帯のLiSAの声がめっちゃ可愛いのでポップが好きなのかも。
曲のテイストは楽器隊は抑え目で電子音がピコピコなってたり、所謂アニソンっぽい曲より元気に軽く跳ねてるような曲調。歌詞は甘酸っぱくて切ない恋の歌がメインなので、巷で流れる歌とそん色ない。ギターロックっぽい曲もあるけど、独断と偏見でメロディがJPOPしてるものはコチラに入れてる。
12.エレクトリリカル
ちょっぴり解説
可愛い!楽しい!大好き!みたいなバカになって騒げる曲。ゲーム音楽っぽい電子音は彼女の声に合ってると思うのでこの路線の曲増やしてほしい。
あとライブで「エレクトリリカルー!!」とタイトルコールするLiSAがでら可愛い。
13.say my nameの片想い
ちょっぴり解説
こちらも人気曲。ダークでシリアスなLiSAの欠片もなし。バンドの演奏、とりわけギターは激しいけど、メロディはJPOPっぽい。特にオススメしたい曲。
14.オレンジサイダー
ちょっぴり解説
『Rally Go Round』のカップリング曲。アレです。B面ベストなら確実に入る甘酸っぱい青春の恋を歌った名曲です。どうでも良いけど「オレンジ」がつく曲って切ない曲多いよね。
15.ジェットロケット
「そうだよ 一個だって譲らないで もう一歩だって迷わないで」のアカペラ歌い出しで始まるポジティブの生搾り100%ジュース。底抜けの明るさと疾走感がたまらない初期の名曲。
いかがだったろうか
刺さる曲あった?
新曲の『炎』に関しては正直LiSA楽曲でもベスト5には入るほど好きなんだが、他にもたくさんの素晴らしい曲達があるのでぜひこれを機会に聴いてみて!あと、2度とチケット当たらない気がするけど、ぜひライブも体感してみて欲しいな、楽しいよ.
まずは"THE FIRST TAKE"の動画見る事から始めてもいいかも!
最後に紹介した曲のプレイリスト置いていくので、 鬼リピートして沼にハマって欲しい。
それではアデュー。