僕はレベル40

心が動いたことをかいていく

yamaのオススメ5曲を本気で紹介する

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この声、もはや無形文化遺産である。

2020年に僕が聴いた声で、最も良い女声Vocalがyamaだった。  

ちょっと良い声の歌い手がA4ランク牛だとしたらyamaの声はA7はありますね、ええ。よく、「耳が幸せ」という言葉を聞くが、彼女のような声をそう呼ぶんだと思う。

今日はガッツリオススメ曲を紹介していくので、ぜひ全曲チェックしていって欲しい。

 

前置きはいいよ!早く曲くれよ!という人は目次から飛んでどうぞ。

Who is yama?

読み方は「ヤマ」。

プロフィール:

                                      

 

 

・・・タイプミスでも反転文字でもありません。 アホには見えないとかでもありません

これ公式のプロフィール通りなんすよ!! 

謎に包まれたプロフィール、と言うとちょっと大げさな気はするが近年の「顔出ししない」というスタンスで 活動するアーティストの一人だ。昔はテレビの方針で顔出さないなんてありえないし、そもそも人に目を触れるためのメディアがテレビしか選択肢がなかったけど、YoutubeやSNSの浸透で誰もが個別のチャンネルを持てる時代。個人の意思が尊重される良い時代になってると思う。

音楽的には、近年のことごとくヒットを飛ばしているボカロ系アーティストはROCK/POPS寄りだが、彼女に提供された楽曲はピアノ・ベース・ドラムが主軸のJazzテイストな楽曲が多い。そしてニコニコ動画を辿ると、ジャズテイストのボカロ曲・歌ってみた、なんかは結構出てくる。例えばピアノ×フォルテ×スキャンダルがその例。すっげー聴いてたな。

 この曲も男女問わず色々カバーされてきてるけど、ボカロ声よりも人の方がブレスポイントや声の息量の面で聴き心地よくて好き。

 

こういったボカロ系楽曲の歌ってみた文化が極まって昇華された先の最高峰がyamaって気がしてるんだよね。ボカロPが原曲をボーカロイドでひな型を作り、最も適合する人とコラボする流れは何度も見てきたし。

あと理解しておいて欲しいのが、ヨルシカやYOASOBIに代表される所謂「夜好性」アーティストと違って彼女はプロデュースされる側、単体の歌手である、という点ね。

彼女の多くの楽曲を手掛ける「くじら」と「TOOBOE」がメインプロデューサーとしているものの、色々なアーティストにプロデュースされる可能性があるので、今後はより多彩な楽曲を歌う可能性がある、というのも楽しみな点だ。

Voice?

yamaの歌声の聴き心地の重要な要素に「ウィスパーボイス」という技法がある。詳細な説明は省くが「鼻腔共鳴」を使って息がたっぷりと含まれた響きのある声を出している。実は声量を出しつつ息を出すのはとっても難しい。というかスタミナがもたずにすぐ尽き果ててしまうんですわ。この技法を用いる事で聴き心地の良さに加えて温かみや切なさ、色気を歌にスパイスとして加える事ができる。だからyamaの歌は表情が豊かなんだと思う。実際生で聴いてみないとピッチの良さとビート感がどうなのかはわかんないけど、いつかマジでライブ行きたい。

良い事しか言わないのもアレなので一言だけネガティブ付け加えるとすれば歌詞が聴きとれないという声を見た事がある。ウィスパーボイスの多用による聴き心地の良さと聴きとりづらさは表裏一体なとこがあるんだけど、まぁアーティストがどう聴かせたいかと好みの範疇かと。

ともかく!この記事を書くために何度も聴きなおしているんだが、ほんまに中毒性がある声なので用法容量を守って正しくお聴きください。

それではオススメしていく

初聴時の声の衝撃といい彼女の声を最大限聴かせるアレンジをしている「くじら」、「TOOBOE」を中心としたプロデューサー陣が良い仕事してるんだわ。その辺りのサウンドワークスにも注目して聴いてみてよね。
 
 
まずはココから!
1. 春を告げる

ちょっぴり解説  

 今のところ彼女の代表曲と言って差し支えないと思う。
『春を告げる』というタイトルなのに一切の春感の感じられない歌詞。「桜」とか「卒業」とかそんなありがちなフレーズはなく、むしろこの退廃的な世界観はミッシェルガンエレファントの『世界の終わり』とかを思い浮かべましたよ僕は。全然春告げてない。「小さな記憶の箱」と「電脳城」というワードがかろうじてスマホとインターネットを連想させるかなぁといった程度。(電脳城=電脳上ってことか?)
「世界が終わる=春」と考えると悲しすぎるけど
 
 Pick Upフレーズ
僕らを描いたあの絵の中に吸い込まれるように終末旅行を楽しもう
どうせ全部今日で終わりなんだから
2. 麻痺

 

ちょっぴり解説

TVアニメ『2.43 清陰高校男子バレー部』の主題歌。この曲を選ぶとはさすが俺たちのノイタミナ、完全に「わかってる」よ。

「中性的な声」という言い方があるが、女性Voが低音を歌うのと男性Voが高音を歌うので聴き心地が全く変わるのが面白いと前から思ってる。

yamaの声は前者なんだが、特にサビの「忘れらんないよな」のイケボっぷりは本当に忘れらんなくなるから困る。

 

 Pick Upフレーズ
あの頃の僕ら ただ人を羨んでは 見えない何かに怒ってさ 片足で跨げる様な 段差をずっと睨んで 言葉も出なくて掻きむしっていた
3. ブルーマンデー
 
ちょっぴり解説

所謂B面曲だけど、昔で言うカップリング音源大好き人間なのでこのブルージーで低体温な雰囲気がツボ。開始1秒の「ブルーブルーマンデー」で全てを持っていかれた。ちょっとブーブーマンデーに聞こえるけど

歌詞も「ドラマで見たような人生なんてくだらなくてさ」というフレーズが刺さった。以前の価値観だとむしろドラマみたいな人生に憧れるところだし、思い出はいつもキレイなんだけど、そこを冷静に物事を見て捉えるのが2020年代っぽくて素敵。

 

Pick Upフレーズ 
ドラマで見たような人生なんてくだらなくてさ
思い出は美しい方がいいやなんてさ
不思議な事ばかり口をついて出るのブルーマンデー
 
4. 真っ白

ちょっぴり解説
ABEMAの『恋愛ドラマな恋がしたい〜Kiss On The Bed〜』主題歌。テンポもゆっくりしたyama楽曲に珍しいザ・バラード曲。MVよろしく、深く深く潜っていくような彼女の深い声が体に染み渡る。君の笑い方をそっと本気で真似てみたけど」という表現が自分の憧れるあの人に近づこうとする距離感が出ていて好き。
ただ、上の『ブルーマンデー』で「ドラマで見たような人生なんてくだらない」と歌っておきながらこんなにド直球なタイトルのドラマ主題歌に決めるなんて案件を取ってきたであろうSONYは一体どういうつもりなんだよとは思う。 
 
 Pick Upフレーズ

君の笑い方をそっと 本気で真似てみたけど
私には理解できない 君が現れただけ

5. あるいは映画のような

 

ちょっぴり解説
今んとこ"マイベストyama"を挙げるならこの曲。全曲で一番キラッキラしてる。前に出過ぎないシンセとゴリゴリうねるベースにyamaの声が乗るとまるで魔法にかけられたように気分が上向いてくる。曲のテイストに、昔ドハマりした一時期の CapsuleとかMEGのフレーバーを感じるからかな?歌詞も青臭いと感じる人もいると思うけど、いつまで経ってもピーターパンシンドローム真っ最中の僕にはとても刺さるメッセージだった。
 
Pick Upフレーズ
いつの間にか日々になった 誰も「大人」じゃなかった
雲の上に乗れると誰もが思ってた それがなんだいまじゃどうした
上か下か数字がなんだ 好きなものを信じよう それでいいはずさ 

客演(別アーティスト名義)

歌い手時代の曲から正体不明アーティストとの謎コラボまで色々と曲リリースの幅が相当広い。yama名義ではない曲についても軽く触れておきたい。
 Hello/Hello feat. yama, 泣き虫
ちょっぴり解説
招待不明アーティスト、MAISONdes(メゾン・デ)とのコラボ曲。懐かしい感じがするのはCOCCOとくるりのユニットSINGER SONGERの大名曲『初花凜々』を思い出せさせるからだろうか。サビのHelloとか曲の雰囲気が少し重なってんなーと。ここまでライトサイドのyamaは結構珍しい「どこかのアパート、六畳半。誰かの歌。」と銘打たれた、爽やかに突き抜けるハロー。早くみんなで気兼ねなく会えるようにとの祈りと願いにも聴こえたよ、僕には。
 
 Pick Upフレーズ
閉じ込めた白い息と生きた証明
彼方の星空に“またね”と囁くように

 

ねむるまち feat.yama

ちょっぴり解説

yamaが歌うバラードで一番好き。マジで好き。ちょっと気分がダルい時に、あえて深く深く潜っていきたい時はこの曲を聴くといい。プロデューサーくじらの書く歌詞はyama本人の声質と合いすぎている。一番のお気に入りは「干した下着が私に見えた」。この表現だけで個人的には5億点出てる。  

Pick Upフレーズ 
換気扇の音 消えた部屋に残った缶ビール
干した下着がうなだれた私に見えた 
アイアルの勘違い

ちょっぴり解説
所謂「歌ってみた」動画。yamaのカバー動画は結構あるけど、この曲が一番好き。完全にダークサイドyama。ベイダー卿なっちゃってる。ライトセイバー真っ赤。
ボーカリストとして最も音のレンジが広い。ボカロ楽曲特有の高音低音の振れ幅を味わえるのが特に2箇所。39秒から40秒の「あぁ」から「皆」の急なオクターブ上げと2分56秒からの重層的な高低ミックスされたラスサビが特に聴きどころ。関係ないけど、煮ル果実PのちょっとRADの音色入ったこの曲をぜひ洋次郎verで聴いてみたい。歌詞感覚とか含め絶対合う。
 
Pick Upフレーズ 
『ねえ 損な恋してるよ』 『愛され方解んないの?』
有る袖 空振ってる癖に 講釈してんなよ
 

いかがだったろうか

お前8曲やんけ!!

そう思った人もいるでしょうが、名義が違うのでノーカンです。

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全曲推したすぎて断腸しました。ほんとは『a.m.3:21』だって『DOWNTOWN』だって入れたかったわ。書いてて思ったけど陽キャ向けの音楽ではないなーと感じた。つまり人を選ぶ音楽やなと。冬が似合う声質なのもあって暗く聞こえる曲もあるけど、根底には芯と力強さがあるのでじっくり味わい尽くしてほしい。

余談だけどなんかMステでポケットに手を突っ込んだまま歌った事と、タモさんに会釈もなかった・・・みたいな声があったみたい。アーティストも品行方正を求められる時代で大変だわ。コミュ障なのかキャラ作りなのかとかマジでどうでもいい。そこで鳴らされた音が全てだし、受け入れられないなら"Not for me"できる時代なんだから

これからもyamaの歌声とそれを支える強固なサウンドワークスに身を委ねてただただ気持ち良くなっていきたい。

 

それではアデュー。

 

麻痺 (初回生産限定盤) (DVD付) (特典なし)

麻痺 (初回生産限定盤) (DVD付) (特典なし)

  • アーティスト:yama
  • 発売日: 2021/02/10
  • メディア: CD
 

 

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