・・・こういう番組を見たかった。
こういう番組を見たかった!!
テレビで面白い音楽バラエティが減る中で、自分的に大ヒットしたので語っていきたい。
(前編)
(後編)
マキシマム ザ ホルモン
もはや説明不要だけど、一番流行ってたのは10年くらい前な気もする。超ハマった。デコ対デコ持ってた。借りパクされた・・・
ゴリッゴリにコアなメタル/ハードロックサウンドに意味不明と見せかけて魂こもった歌詞、クレイジーなデス声ラップ、圧倒的に濃すぎるライブパフォーマンスとおもろすぎるMC。特に『恋のメガラバ』リリースから『予讐復讐』くらいかな~こんなバンドが一般大衆の心を掴んでオリコンのトップを走るなんて信じがたいですよ、ほんと。
まぁ今でもサブスク関連は解禁されていないし、おそらくされる事も無いと思うので、曲聴きたきゃ音源買うしかないタイプのアーティスト。
で、本題。
ホルモンの公式Youtubeちゃんねるの企画で "ホルモンの新曲俺ならこう歌う選手権!!"が開催された訳ですよ。
冒頭も言ったけどとにかくこれが面白かった。
この企画はマキシマムザ亮君の「『演奏と歌詞が同じでも、歌い手によってメロディは千差万別である』はたまた、『原曲メロディを知らずにメロディを歌った場合、偶然に同じメロディになる事はあるのか!?』 こんな実験的なことを試し、『音楽のおもしろさ』『深さ』を視聴者に伝えたい」という想いのもと、様々なアーティストに共通の新曲カラオケと歌詞を渡し、それぞれ自由なメロディで歌ってもらうというもの。
そして歌う歌詞がこちら。
全知全能のゼウス 懺悔ノンフィクション
デングリ返しでゲップ吐く
ビッグバンなんぞ ノーガードクリア
people 名誉 GETBACK
まず趣旨が超面白い。
現役バリバリのアーティストに、しかもホルモンの楽曲でこの試みをするとか狂気の沙汰ほど面白い。
この企画まとめんの相当大変だったと思う。何しろGLAYのTERUと奥田民生とミスチルの桜井さんが出てるのだ。※自分との距離感により、敬称の使い方が歪です
・・・Mステかな?
レジェンド達だけではなくヤバT、R指定、YOASOBIのコンポーザーAyaseといい、旬の若手も参戦。ファンキー加藤や霜降り明星の粗品、B-DASHまで出てる。
・・・紅白かな?
裏紅白でしょこれ完全に。
とにかく豪華な面子を揃えまくった上にこの企画、ホルモンのMC力。もうおもしろくならない訳がない。
まだ、未視聴の方はマストチェック!
番組感想
こっからは感想をひたすら述べるだけ。
視聴のキーポイントとしてはバックの演奏をどう捉えて解釈するかってとこで、メロディ・声の出し方・キー・符割・フロウ、どこを強調するか。この辺を基準に見てみた。
歌詞もう一回貼り付けとく。
全知全能のゼウス 懺悔ノンフィクション
デングリ返しでゲップ吐く
ビッグバンなんぞ ノーガードクリア
people 名誉 GETBACK
ファンキー加藤
筆者好きさ加減:★
微妙。やる気あんの?ファンモンっぽさあるっちゃあるけど、驚きはなかったなー。
もっと個性出してほしいし、特筆なし。
ヤバT こやま たくや
筆者好きさ加減:★★
かなり重度の「腹ペコ」(ホルモンファンの呼称)。
今回のアレンジもデスボイスを入れたりと、リスペクトを感じて良。ただ、もうちょいヤバTらしさ出してもいいと思う。おそらくファン度が強すぎたんだと思うし、仕方なし。ダイスケはんが言ってた常識あるTシャツ屋さんは相当おもしろかった。
B-DASH GONGON
筆者好きさ加減:★★★
B-DASH久しぶり過ぎて泣いた。ヘヴィなサウンドと相まってB-DASHの新曲出たと思うレベル。デングリデングリと2回繰り返すあたり、なんか童謡っぽさも世界観に合っててすばら!
ナヲちゃんの細かすぎて伝わらないものまね笑った。
Creepy Nuts R指定
筆者好きさ加減:★★★★★
令和のピンクレディーと揶揄されていたR指定。
2回しという独自の解釈が入り、ラップのフロウで畳みかけた圧巻のパフォーマンス。
特に良かったのは、入りの部分。「全知全能のゼウス」を「ゼゼ」を加える事によって「ぜ」の語感を強調+前に突っ込んだリズムが出てラップ感が増してる。些細だけどここ超最高にイケテル。ねえラッパーの加藤サン、聞いてる?
2回し目はフロウをか変えてダイスケはんのラップをオマージュしつつリスペクトも忘れない。クソ忙しい中でも仕事をきっちりこなしてくお手本のようにIQ高いラップ。
霜降り明星 粗品
筆者好きさ加減:★★★
なぜか芸人枠から参戦。ただ、中々どうしてロックな歌声をお持ちで。それもそのはず彼も生粋の腹ペコとして、バンドスコア買ってたほどのファンらしい。とにかく真っすぐ歌い切った粗品に拍手。
あと、最後のPeopleから拍をずらして歌ってたのとゲップ吐くとGETBACKの韻を意識してたとことかめちゃめちゃ良かった。
Ayase
筆者好きさ加減:★★★★
ボカロ界の新たな神にならんとす。今をときめくYOASOBIのコンポーザーAyaseがまさかのボカロPとして参戦。ハードなバックトラックが逆にボカロの声を際立たせてて、古きニコニコ感を漂わせていたところが好きポイント。
倍速でとって一行目のフレーズを2回しするところと最後のPeople・名誉・GETBACKの繰り返しはボカロならではの発想。新鮮さ◎
GLAY TERU
筆者好きさ加減:★★★★
GLAYの新曲かな?(白目
もうね、コーラスワークが完全にGLAY。そんだけTERUの声って強いんだなと再確認。最後のチラ見もなんか人柄出てて好き。
ナヲちゃんとダイスケはんが嬉しさの余りにGLAYチョップしてたのがこの動画で一番笑ったところです。(小学生並みの感想。
奥田民生
筆者好きさ加減:★★★
ナヲちゃんの言葉を借りる。「完全に民生だった。」御大。個性しかない。完全に発想がこの道一筋ウン十年のラーメン屋のオヤジ。
「ノンフィクショーン」のシャウトがやけに耳に残る。桜井さんもそうだけど、一つポイントを決めてそっから切り崩していくのがうまいね。でもまぁホントに30分で作ったんだろうなっていう力推し感。
桜井和寿
筆者好きさ加減:★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
最強of最強。人はほんとうにすごいものを見た時にどうなるか知ってますか?
そう、笑うんですよ。
聴き終わった後、沢北のドライブ見た後の流川状態でしたからね、僕。
まずは発声。『深海』から『ボレロ』、『DISCOVERY』期のダークサイドミスチルを思わせる、ねっとりと演奏にからみつくような声。『タイムマシーンに乗って』とか『ニシエヒガシエ』とかのイメージ。時期違うけどフェイクとかもそうかな。演奏がハードな場合の歌声はこの発声が多い。
後は歌の譜割。ミスチルはオーソドックスなJ-POPと見せかけて言葉のハメ方がかなり特殊。みんな大好き『Sign』、実はカラオケで歌うと思ったようにAメロから言葉がハマらない事がわかる。この独特のリズムが企画でも前面に出てて、ノンフィクションとデングリ返しを詰めてゼロ距離にしたり、他のアーティストが「people 名誉 GETBACK」をひと固まりと見てるのに対して、「ノーガードクリアpeople 名誉 GETBACK」でワンフレーズにしてるのがすっげーーーー。どう表現するかという「解釈」のすごさが止まらない。
あと〆のゲップな。ミスチルでは未来永劫聴く事のできない桜井さんのゲップ。コレ、歌詞の「ゲップ吐く」に対応してるのと、ホルモンのゲップが収録されてる『アカギ』へのリスペクトも込めてる?そうだとしたら超気が利いてる。
極めつけはコメントの長さね。オシャレ過ぎて何言ってるかよくわかり・・・
いかがだったろうか
亮君は原曲だしねちょりは身内すぎるので今回触れないけど、とにかく新曲が楽しみになった。総じて、ナヲちゃんとダイスケはんのMC力、亮君と上ちゃんの優しいガヤが番組全体の雰囲気を良い感じにしてくれて、そこにスーパーなゲストがブーストしてくれてたって印象。
この番組自体が超COOLな新曲の番宣になってるし絶対チェックしようと思うし、そういうマーケティング的な意味でもすばらしい。なによりホルモンのライブに行きたくなった。
久しぶりに『耳齧る』から聴きなおそっかな。
それではアデュー。