「風」という名前がこんなにも似合うアーティストはどこを探してもいない。
ある時は優しく頬を撫でる風に。
ある時は冷たく突き刺すような風に。
ある時は心を浄化する爽やかな風に。形が見えないからこそ、彼の音楽は変幻自在に僕たちの心を温かく包み込み、そしてかき乱す。
人生初の藤井風のライブ後、それこそ暴風が過ぎ去った後の空のように、僕の心はカラッと晴れ渡った。
とか言うとりますけどmore!!
人生初の風ライブ!つまり生で!!藤井風という稀代のアーティストを体感してきたので、詳細レポートしていきたい。ネタバレ多数含むのでそこんとこよろしく。
ライブ前
藤井風は本当に実在するのか (哲学
そもそもそれが1番の疑問だった。
あのMVで魅せる物憂げな、妖しい表情。ラジオで魅せる可愛いMC。そして何より声とピアノを自由自在に操り、楽しそうに弾くパフォーマンス。どこを切り取っても絵になるこの男、なんか違う世界線から来た人かもくらいには思ってた。
前日ちょっとドキドキして中々寝付けませんでしたからね、僕。そんな状態で当日を迎え、阪急電車に揺られて神戸三宮へ出て会場の神戸国際会館に到着。
なので最初の感想は「良かった、ちゃんとライブあるんやな。」だった。
初の神戸公演
アルバムの初回特典で当たっていて、本当ならだいぶ前に行けていたはずのライブ。コロナ憎しと思えど、どうにもならないのでただ無事に開催される事を祈った。こくさいホールというアクセスもよく、神戸を象徴するようなお洒落で素敵なホール。一席ずつ空きつつも後ろの方も2階までもびーーっしり人人人だった。
会場BGMにはアルバム特典のHELP EVER HURT COVERが流れており、会場の上品さと相まってとにかくリッチな時間と空間がそこにはあった。
会場は男:女が2:8くらいの印象。20〜50代女性が彼のファンのメイン層なんだなってわかる客層だったと思う。そりゃな、風君見てたら女性ホルモン湧き出てきて美容に良さそうやしな。知らんけどmore。
でも小学生くらいの少年や50代くらいのサラリーマンもいたし幅広い年代を見かけた。物販買ってる70代くらいのマダムもお見かけした。
席はほぼほぼ中央。早速買った黒のロンTを着て、席につく。特に昨今、アーティストを応援するなら絶対物販買う事だと思うので、応援の気持ちで色々買った。超がんばれ。
後はひたすら待つこと30分くらい、突如スピーカーの音が大きくなり、LizzoのGood As Hellが流れ出し、会場は手拍子で完全に本番直前モード。もうすぐ会える!という期待のテンションが会場を包む。
Good As Hell pic.twitter.com/LQqp9hn96C
— Fujii Kaze (@FujiiKaze) May 8, 2020
原曲はしょうもない男と付き合ってる女性に、もっと自分大事にして!あなたが主役よ!というメッセージの曲ね。音源化されてたっけ?秒で買うのでリリースはよ。
大きな拍手とともについにバンドと本人が登場。
セトリ
1. 風よ
2. 調子にのっちゃって
3. キリがないから
4. 優しさ
5. 特にない
6. 罪の香り
7. 死ぬのがいいわ
8. 裸の心(あいみょん)~ニホンノミカタ(矢島美容室)
9. もうええわ
10. キリがないから
11. さよならべいべ
12. 帰ろう
13. 青春病
14. 旅路
15. Just the Two of Us (Grover Washington Jr with Bill Withers)
16. 何なんw
後述するけど、流れのあるよーく練られたセトリだと思う。素晴らし!
全曲感想
あとは勝手に思ったことを覚えてる範囲で書き殴る。所々間違ってたらごめんね。
1. 風よ
2. 調子にのっちゃって
3. キリがないから
MC-自己紹介
そして今日初MC。いきなり英語で挨拶しちゃうあたり風節極まってる。「言うてますけどmore」も最初からくれて、大奮発。あのカッコいいパフォーマンスの後の流暢な英語MCの後に舌ったらずで拙い、だがそこが良い!!な岡山弁MCに会場は大盛り上がり。声出しちゃいけないと思いつつ、笑い声もちらほら。神戸をやたら連発し、ホールを褒める風くん。岡山の隣の県、兵庫開催という事で本人も帰省したような気分でというリップサービスも忘れない。
4. 優しさ
圧倒的オーラ。人間オーラの泉。
ライトに照らされてピアノ弾いてる姿が、後光にしか見えん。やはり聴いててこの曲の完成度は段違いだなと再確認。会場のリッチさ相まって本当に豊かな時間だった。
ラスサビ前の慟哭にも似たシャウトも音源超えてて最高すぎた。いつか生のオーケストラを携えたバージョンも聴いてみたい。
5. 特にない
6. 罪の香り
7. 死ぬのがいいわ
8. 裸の心(あいみょん)〜ニホンノミカタ(矢島美容室)
9. もうええわ
10. へでもねーよ
MC-バンド紹介
グルーヴの流れを切るために一度MC挟んだのかな?人生初の明石焼き(つゆで食べるたこ焼き)を食べて感動しており、「おすすめです」と話す風くん。ご当地の人にご当地グルメを推すという謎のボケをかましつつバンド紹介へ。ギターのブンちゃん、ベースのマフちゃん、ドラムのサジさんという今ツアーを支えるバンド達。サビからカットインしてくるセンスあるギター、大きなコントラバスまで弾きこなすベース、グルーヴを産み続けるドラム等語り尽くせないセンスある音がこのライブの土台になってたと思う。
11. さよならべいべ
聴きたかった。ライブで盛り上がる絵が見えてたよね。この曲は僕の心情とめっちゃリンクしてる。特に「来んと思った時はすぐに来た」の箇所!一瞬諦めたライブがついに!そして思ったよりすぐに来たというこの状況と重ねてとにかく冒頭からエモかった。会場みんなでWave Handsして超楽しかった。でも歌詞がライブの終わりを予感させちゃってまた切なくなるんよね。
12. 帰ろう
一番聴きたかった曲。2020年で一番聴いた、効いた曲。そして絶対泣くわぁと思ってたら意外と泣かなかった。何ていうか爽やかな風に包まれすぎて、心のネガティブが「シュワァァァ」って浄化されすぎて悲しくならなかった。一番感動した。
13. 青春病
14(Enc. 1) 旅路〜ピアノ弾き語りVer.〜
アンコールの後、サービスで新曲披露。曲的には『帰ろう』の文脈を受け継ぐ爽やかなテイストで大好物。まだ自分の中に歌詞は入りきってなかったけど、サビの綺麗な裏声が聴けただけで大満足。木曜の虹色カルテが待ち遠しくなって楽しみが増えた。早く音源としても聴き込みたい。
15(Enc. 2)Just the Two of Us (Grover Washington Jr with Bill Withers)
紅いシャツに着替えて登場。ブラックミュージック史においても非常に重要なこの一曲を何とサックス吹きながら登場。歌とサックスが交互に聴こえる天才的な魅せ方、聴かせ方。カッコ良すぎてここで脳内鼻血が5リットルくらい出てしまった。完全に亡国の王子。藤井風の魅力で世界がヤバイ。BillbordでHELP EVER HURT COVERツアーやってくれ、5諭吉出すくらいの準備はあるぞ!!
16. 何なんw
ラスト。ホールに合うだろうなと思ってたら案の定最高だった。ステージの端から端まで動きながら会場にデカイ愛を届ける風くん。かと思えばラストのグランドピアノ激ソロ。ほんまにアンタ何なん?
会場もどうでも良くなって「何なん!!!」って叫んじゃってたと思う。ちょっと聴こえた気がするし。音源よりも一拍溜めて歌うフレーズが多かった。タメの効いた楽曲をまた引き立ててたと思う。あと、ラストの「うーるぁぎりのブルースゥ バラベレン ベベ レべレン べベレン ババランバ」が聴こえていたら僕かもしれません。
最後の最後まで「こうべぇのみなさーん!また来ます良いお年を〜」と拍子抜けするような優しさを見せたところで閉幕!!
とにかく色んな「風」に吹かれすぎて、ジェットコースターのように感情を揺さぶられるライブだった。ありがてぇ。
いかがだったろうか
思いが溢れすぎて5000字を超えてしまった。
成長していく彼を追っかけていけることは、ある意味成熟しきったアーティストのライブとは違ったストーリーを楽しめるのでこれからも目撃者の一人になっていきたい。
何度も同じ事を言うが、藤井風はリアルタイムで追いかけた事が自慢になるタイプのアーティストやと確信してるので頑張ってチケット争奪戦を勝ってくださいまし!
ツイッターで百の呟きを眺めるより、一回ライブ行った方が彼の人となりを間違いなく理解できる、そんな事を感じれる最高にアツイ夜だった。
次のライブで彼がどんな変化を、進化をしているか今から楽しみでしょうがない。
それでは今日はこの辺でアディオス。
神戸でライブm(_ _)m✨
— Fujii Kaze (@FujiiKaze) January 27, 2021
ホールも、みんなも、最高のバイブス👼
ありがとう
あとツアーも残すところ3回じゃけど
走り切れるパワーしっかりもらえた。
みんなも受け取ってくれてますように
(ง •̀_•́)ง🔥 pic.twitter.com/ny2ddi7rVv