はてなブログ10周年特別お題「好きな◯◯10選」
はてなブログの10周年おめでとう特集記事。
「好きな◯◯10選」というお題との事、来週に控えたライブの前に自分の風気分を最高まで上げたいのもあって「藤井風の好きなところ10選」で色々と書いていく。
藤井風の好きなところ10選
1.歌声
身も蓋も無い事を言ってしまうと藤井風は声が良い。
まず前提として、最近流行りのアーティストに比べて彼の声はかなり低い。*1
髭ダン、King Gnu、優里、Vaundy・・・どいつもこいつも軽々とHiB以上出しやがって凄すぎるだろチキショー。R&B系統で言えば、清水翔太や三浦大知と比べるべきか?海外でもBTSを筆頭にハイキーなんて「出せて当然」な歌手が席巻している。最前線で活躍してる低音の歌手ってマジで星野源くらいでは?
で、そんな状況で出てきたのが藤井風。
この表現、すごーく感覚的で申し訳ないレベルなんだが、「歌うテーマとキーが低めな声に非常に合っている」。
藤井風の歌詞は「あえて手放していく事」とか「自分自身に眠るハイヤーセルフ」等、歌うテーマが深い。それに呼応するかのように、あの深く下から支えるよう声でこそ伝わるし、落ち着いて聴ける。
ただ、低いから簡単という事ではなく、持ち前の音感をフルに活かした歌唱方法「フェイク」や、ブラックミュージック由来のリズムをあえて「レイドバック」させる歌い方等、ひじょぉぉぉにテクい歌い方をしている。
『風よ』のフェイクなんかはわかりやすい例。(3:45〜)
あと歌の符割りが変。変っていうかJ-POPではなく英語っぽい。『何なんw』とかはもろにそう。
例えば「あれほど刻んだ後悔も」というフレーズ、普通なら流れていくところを「あっれほどきっざぁんだ」と歌い、一単語の中でリズムと音程がべらぼうに変化する。
イメージで言うと平坦な道ではなくジェットコースターの乱高下し、ストップ&ゴーを繰り返す感じ。この洋楽と邦楽の融合体が織りなす「違和感」が圧倒的に新しく感じる所以。
こんなのが無数にあるから風曲はおもしろい。
2.ピアノ
初めて『優しさ』を聴いたその日、僕は完全に「オチ」ました。
このイントロもう国宝にした方が良い。1拍1拍に込められた思いと響き、新鮮さ、重厚さすべて好き。
国内トッププロデューサーの一人、蔦谷好位置は「全てにおいて非常に高いポテンシャルを持っているがこの曲のイントロを聞いた時に彼の和声感のセンスに感服した」と表現する。*2
各所で言われているコードチョイスのセンス、メロディの良さは彼のピアノに触れてきた長い長い時間が作り上げてきたんだと思う。
思えばYOUTUBEもピアノも親父さん無しでは始まらなかった訳だから、人の関わりって重要よね。
配信ではやたら変な体勢で弾きまくるし、ライブでは速弾きもやるしで自由自在に音と遊んでるのを見るのは楽しい。
ちょっとマニアックなんだが、彼が弾く打音と手の綺麗さが好き。鍵盤のタッチってとても個性が出るよね。
あと、ピアノじゃない楽器演奏でいうとサックスを演奏しながら"Just the Two of Us"をライブで歌ってたのは、心の底からカッコいいと思った。鼻血5L出そうになったのを今でも思い出せる。今度のライブでも見れたら嬉しい。
3.顔・ヴィジュアル
性格ぅよけぇれば良い そんなのウソ!だと!思いませぇんか~!?
いやー、もはやかっけーとか男前ってよりかは”Holy”とか”Sacred”という単語が似合ってしまうよね。僕、「カチューシャしてる男に殺意覚える病」の患者だったんですけど、この動画見て治りました。
あと、これには全員同意してもらえると思うんだけど、多彩な表情が魅力よね。
人懐っこくて八重歯が可愛らしい笑顔を見せたかと思えば、凛々しい真剣な表情を見せたり。優しさのMVの色気とか素直に「なんじゃこいつ!?」ってなりましたからね。
藤井風のMVでズルイのは藤井風を起用できる事だと前々から思っている。スタイルの良さ含めヴィジュアルがMVに映えすぎる。
4.「風」のようなパーソナリティ
あらためて、藤井風て。本名て。
「名は体を表す」という言葉がこれほど当てはまる人間を僕は他に知らない。
岡山県 里庄町出身。ローカルが育んだ彼の人となり。
あのゆったりした感じにトレードマークである岡山弁が加わる事で彼の魅力は倍増する。彼みたいな存在が出てくるのは地方出身者的には嬉しす。
これまた僕の妄想なんすけど、「風」という名前も彼のパーソナリティに影響してると思ってまして、ある時は激しく、ある時はそっと頬を撫でる風のように形を変え、表現を変え、僕らの心に吹きすさぶ。あと単純に呼び心地いいよね。フルネームで呼んでもしっくりくるし、名前で呼んでも音として気持ちいい。ほんまにええ名前やなぁと。
地方出身者独特の天然っぽさがあるかと思いきや、時に核心を突く言葉。その根底にあるのは周囲の人へのLOVE。努力を惜しまず、ファンや仲間を思うそのパーソナリティは素晴らしいしか言えねぇ。
楽曲制作に影響が出ない範囲でオールナイトニッポンやってくれんかなークロスでも月イチでもいいからよー。
5.カバー動画から感じる他のアーティストへのRESPECT
こちらも親父さんの勧めで始めたというYOUTUBEでのカバー動画。
昔校長先生が朝礼で「学ぶ」という語は「真似ぶ」という意味だと言っていたが、今になって思えばあれは真理だった。他アーティストへのRESPECTをもってコピーしていく過程で洋楽も歌謡曲もすべて飲み込んで血肉に変えた結果が今のスタイルの原型。
その一つの帰着点として、あの素晴らしいカバー集。『HELP EVER HURT COVER』がある。こちらも昔ロング文章を書いた記憶がある。
6.海外志向
藤井風はライブ中に英語でMCを挟む。自分で英語で曲解説してたり、歌詞を自分で英訳してたりもする。しかもタイトルまで。これはスタンスの話なんだが、世界で売れるマーケティングのためにやっている手段としての英語とかではなく、単純に英語という言語が好きなんだと思う。
英語で外国人と話していると日本語よりも素の自分が出せるあの感覚な気がしてる。
これはただの僕の直感で、洋楽が好きとか海外のファンへの思いやりという側面が間違いなくあると思うけど、相当英語好きじゃないとここまでの情熱でやれないと思う。英語シリーズ最近動画上がらないので曲解説またやってほしい。
かと思えばあえて日本語を大切にした歌詞でほとんど英語の歌詞曲が無いのよね。
ほんとあんた何なん?って感じ。
7.歌詞
藤井風の歌詞を語るとそれだけで1万字くらいいくし、過去に書いているのでもうあえて書かない。ってかそろそろ続編書きたい。
とにかく彼の人生何周目?ってくらいの人生観とか美学が色濃く反映されていて、好き。
8.ダンス
藤井風は体のキレが良い。
自身最大のヒットとなった『きらり』や最新作『燃えよ』はダンスを全面に押し出したMVだったが、実は過去の『キリがないから』や『何なんw』でもその片鱗は見せている。
ライブでもスタンドマイクをうまいこと使いながらキメてたし、
言うまでもなくマイケル・ジャクソンという彼の永遠のスターの動画をめちゃめちゃ観ていると思うので、ダンスパフォーマンスに対する憧れは計り知れないし、ここはある意味で藤井風というアーティストの1番の伸び代かもしれん。
しかし、あらためて歌にピアノにサックスにダンスておかしなことやっとる。
9.サウンド
Yaffle氏の音作りについては僕が書く全記事で触れている。詳しく書き出すと2万字は行くので過去記事を読んでくれると嬉しいのだけれどそれほどに彼の編曲・ビートメイクの役割は大きい。僕はむしろYaffleファンなのでは?と思う事すらあるくらい。
僕の好みがヒップホップ・ダンスミュージックといったビートが強調された音楽なので、それを洗練し、イマの音を届けてくれるYaffleミュージックは最高にありがてぇありがてぇ。
『旅路』の記事でマイケルにおけるクインシー・ジョーンズと書いたが今でもそう思ってる。これからも長いことタッグを組んで最強の二人でいてほしい。
10.チーム風
甘い魅力にぃ誘われたあたしはカブトムシ~♪
周りへの感謝、とかそういう綺麗事ではなく藤井風に魅せられた多くの仲間達が集った事で、彼一人ではなしえなかった躍進に繋がっているのは間違いない。
沢山の裏方と言われるスタッフやバンドメンバー、映像・音響関係者らそろい踏みでの「支え」なんだと思う。中でもずっずさんこと河津マネージャーとプロデューサーYaffleとの出会いは特筆しておきたい。
彼らとの出会いが無ければ今の彼はまったく違うアーティストになっていた可能性がある。いや、可能性どころか絶対そう。
Yaffle氏についてはサウンドのところで触れたので特にずっずさんについて。
彼の慧眼により藤井風というアーティストが世に出た訳だが、マネジメントを引き受ける事の重圧は想像もつかない。
日々膨らむ藤井風人気に伴う、タイアップ、メディア露出、もちろんツアー。だってさ、普通にしてたらGQの世界共通特集には出れませんぜあーた。いつ、どのタイミングで、どこで、どのように売り出すのか?アーティストへの負担は?作品への影響は?
様々な意味でのブランドマネジメントとアーティストケアを真摯に考えてきたこその、今があるのではないだろうか。
その最たる出来事が9月に開催されたFujii Kaze "Free" Live 2021 at NISSAN stadium。
日記によると、この企画はずっずさんが構想したもの。
風にしかできないこと
風だからやる意味があること
そんなことを考えていたら、日産スタジアムの天然芝の真ん中でひとりピアノを弾いて歌う風の絵が浮かびました。
Staff Diary 感謝の夏ep.1より
男性ソロ歌手が、日本最大級キャパの日産スタジアムで、入場料閲覧無料で、バンドもなしでたった一人で弾き語りとかいう前代未聞でクレイジーな企画を実施しようとするこの男、マジでただもんじゃない。
ほんと、情熱は論理に勝るね。*3
マネージャーであり、一人の藤井風というアーティストに惚れ込んだ一番のファンであり、且つ一人の人間のメンターになっている、この出会いがめちゃ大きいんじゃないかなぁと。
これからもチーム風で日本中に旋風を巻き起こしてほしい。
いかがだったろうか
景気づけに書いたらまた5000字近くなってしまった。
こんなところまで読むあんたも風好きねぇ・・・
幸にして、もうすぐツアーに行くことができるのでまたライブレポをあげようと思ってる。それではアディオス。